就職氷河期世代に支援?平均給料を調べたら驚く結果に

今回は就職氷河期世代と言われた人に注目してみた。

30歳以下の方には「できれば見ないで」とお願いしたい。
その理由は「就職氷河期?いつの話だよ?もうよくね?」と言われてしまいそうな内容になるからです・・・。

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近年に2度あった就職が厳しい世代

1990年から就職が厳しい時期が2度あった。

1つは2008年のリーマンショック。
アメリカで金融危機が起きて、日本の株価が下がった。

その影響で求人が大幅に減った時期が2010年~2013年。

下記グラフは大卒の就職率。

大卒の就職率(リーマンショック)

大卒の就職率は60%まで下がり、このとき出来た言葉が「第二新卒」。

これは政府が企業に「卒業して3年の就職浪人は、新卒と同じように扱って」と要望した(2012年)。

会社はリーマンショックが日本に与える影響は、一時的だと分かっていたので、その要望に応じて「第二新卒枠」というのが出来た。

この世代は長く就職活動をした人も多いが、それなりに効果があった。

 

もうひとつ就職が厳しいのが就職氷河期と言われる時期。
政府の見解では「概ね1993年~2004年」に就職を迎えた人。

文字通りとても求人倍率が低い。

大卒の就職率(就職氷河期)

その中でもっとも底になるのは、2000年~2004年に就職した人。
大卒の人でも55%の人しか就職できていない。

 

当時のニュースでは「採用のため受けた会社は100社以上」と。
私の周りの人では、100社以上受けた人はいなかったが50社以上はいた。

就職氷河期の後半は、就職浪人が定着し「ニート」という言葉も出てきた。

この世代はその後どうなっているのか?
これを給料という目線で調べたら「なにこれ?」と驚いた。

 

就職氷河期の給料の実態

就職氷河期世代のニュースは2019年でも流れる。
その内容の多くは「氷河期世代に能力開発を」とか「正規雇用へ」とか。

ニュースでは見るが、実感として「そうなの?」と感じた。

試しに2018年と2008年の世代別で給料を比較してみた。

まずは大卒の人。

年齢別大卒の給料(2018年2008年比較)

就職氷河期世代の年齢は、2018年時点で37歳~48歳になる(大卒の場合)。

 

これだと分かりにくいので「2018年と2008年の給料の差」にする。

年齢別大卒の給料(2018年と2008年の差)

就職氷河期世代にすっぽり入っている40~44歳は月給で4.9万円下がる。
年に換算すると58.8万円の差。

 

次にボーナス(賞与)の比較。

年齢別大卒のボーナス(2018年2008年比較)

 

同じように「2008年と2018年のボーナスの差」にする。

年齢別大卒のボーナス(2018年と2008年の差)

40~44歳では39.3万円も下がる。

年収にすると下記のようになる。

年齢別大卒の年収(2018年と2008年の差)

40~44歳では年収で97万円の差がでる。

「10歳ほど上か下かで産まれれば、人生変わった人が多いじゃね?」と感じるほど。

 

同じように高卒年収も調べると下記のような年収差になる。

年齢別高卒の年収(2018年と2008年の差)

大卒ほど大きな差ではないが、やはり就職氷河期世代は年収が低い。

 

なぜ大きな差がないか?
それは日本にある学歴差別の問題。

高卒の人が頑張って仕事を覚えて、経験を積んでも「募集要項:大卒以上」と求人に書かれると応募ができない。

それにより「選べる仕事の幅」が減り給料が低くなる。

また能力に関わらず、高卒と大卒という学力の差で、基本給を変えるのが当たり前の社会。

こういった「差別があるから世代間の格差は小さい」という皮肉な結果になっている。

 

年齢別 派遣社員の割合を調べたら・・・

就職氷河期世代に対して、政府は何もしなかったわけではない。
手を打ったのだが、その手が悪手であった。

それが1999年「派遣の原則自由化」
それまで派遣ができる業種は限定だったが、自由化をきっかけにさまざまな業種に派遣が出来るようになった。

 

当時、派遣は「会社に縛られない自由な働き方」と言われていた。

私もそうだったが、若い時ほど「自由」という言葉にめっぽう弱い。

「自由?派遣って良く分からないけど、なんか良さげ」と思った若者は多いと思う。

 

また派遣が拡大される前は、実際に良い働き方もあった。

例えばソフトウエア開発。
当時、プログラムができる人は少数で、時給5000円とかで派遣されていた人もいた。

その代わりに新しいことを常に覚えて、スキルを高めておく必要がある。

イメージとしては「野球の助っ人外国人」のような感じ。
これが「実力主義」に映り、若い人からは逆転を狙えるチャンスに思えた。

「自由」+「実力主義」がセットなり、派遣が良いイメージになっていた。

 

そのイメージがガラっと変わったのが、2008年のリーマンショックによる派遣切り。

派遣社員数の推移

2009年、2010年に多くの人が解雇になり、その中には就職氷河期世代も含まれる。

これで「派遣は不安定。不景気に弱い」という事実に多くの人が気付く。(もちろんその前に察していた人もいたけど)

 

2009年の段階で就職氷河期世代は20代半ば~30代半ば。
派遣を解雇するぐらいなので、中途採用に積極的な会社は少ない。

第二新卒からも外れているので、新卒扱いはされない。

その結果バイトで食い付いだり、条件が良くない派遣に転職したり。

このつまづきもあり就職氷河期世代は派遣の割合が高い。

就職氷河期の中には「派遣は将来を考えると」と思って、リーマンショックの前に転職した人も多い。

それでも派遣の割合は高い。

 

おそらく派遣の割合が世代別の平均年収に、それなりに影響しているだろう。

現在の年収が低いのに、これから急激に上がることは考えにくい。

もし20年後に世代の生涯年収を計算したら・・・。
氷河期世代は他の世代に比べて、異常な数字になるはず。

 

言葉だけ踊る「就職氷河期の支援」

ニュースで流れる「就職氷河期の支援」という文字。

「きっと偉い人が何か考えてくれているのだろう」と思ったら・・・。

その例を3つほど紹介する。

兵庫県宝塚市の支援策

就職氷河期世代の救済に最初に手を上げたのが兵庫県宝塚市。
この世代を対象に公務員採用を決めた。

応募数は1635人。
採用者数は・・・4人。

この求人倍率は408倍。

「地上波テレビの女子アナでも目指すのか?」と思うほどの求人倍率。

市町村では大した事ができないと分かっているが、「焼け石に水」にもなってなく「焼け石に少し温度が低い焼け石」というというレベル。

 

神奈川県で行う支援

神奈川県においても就職氷河期世代の救済を行っている。

この内容は「優先的に職業訓練校に優先枠を作る」というもの。

職業訓練校とは何をするところか?
それは実習させるところ。

例えば「介護の実習してみたり」「家の基礎を作ってみたり」「金属溶接のやり方を学んだり」

これらをコースに分かれていて、半年かけて行う。

半年という長い期間を平日は毎日通うため、学びたいコースのスタート時期が決まってる。
その時期と失業の時期がハマらないと受けられない。

 

そして公益の職業訓練校は非常に就職率が高い。
その理由はバイトも「就職した」にカウントされるから。

「そら、定職に付けなかったらバイトぐらいするだろ」・・・というオチ。

はっきり言って、公益の職業訓練校の存在価値が疑問視されている。
そういった実態の中で、就職氷河期を優先するらしい。

ちなみにこういった公共職業訓練は天下りのニュースが多い。

へそが曲がっている私は「天下り団体を守るため、職業訓練生を増やしたい?」と思ってしまう。

 

政府が行う支援策

市町村だけではなく日本政府も氷河期世代の救済に乗り出している。

その方法とは「Twitterを開設した」というもの。

Twitterを使って「個別のニーズに応じた相談窓口や問い合わせ先を紹介」するらしい。

そのTwitterを見てると「ハローワークはこんなことをやってますよ」という情報を垂れ流し。
もちろんハローワークのホームページにも同じ情報が書いてある。

そのTwitterを見ると・・・

  • やってますアピールだけ
  • 効果なさそう
  • この情報も2012年からやってることと同じですよね?新しい情報はないのですか?

といった苦情が多い(笑)

「苦情が多いのはTwitterの特性じゃん」と言われれば、その通りなのだが、私には正論に見える・・・。

 

これからきっと別の施策が出るだろう。

但し、私の経験から言うと「間違っても期待すんな」である。

勝手な予想では「75歳まで働け」(年金の延長+定年の延長)が濃厚だと思っている。

良くても「氷河期世代を採用した会社に助成金を渡す」ぐらいだろう。

但し若年層向けの助成金は既にある。

なので「どの世代を雇用しても助成金を出して、結局企業に税金を渡しているだけじゃね?」というオチになる可能性が高い。

 

いつまで就職氷河期という名を使うのか?

就職氷河期世代が就職したのは約20年前の話。

世代の半分は40歳を超えている。

果たしていつまで「就職氷河期世代」と呼ぶのだろう?

 

時が流れれば状況が変わる。

「就職氷河期世代」は20年の経過を経て「子供を産めない世代」に変わった。

下記のグラフは年齢別の人口。

人口の推移(就職氷河期が作る次の世代)

人口が多い世代が子供を作ることで、次の人口の多い世代を作る。
けど就職氷河期に入ると、次の山が作れていない・・・。

 

最低出生率を記録したのが、ちょうど氷河期世代が子供を作る時期。

人口と出生率の推移

つまり不景気で仕事の不安定や将来不安で、子供を産めてないってこと。

 

就職氷河期から20年が経過したのだから、そろそろ次の現実を直視して「子供が産めない世代」に変えないと。

そこから目をそらすから、重要課題と言われている少子化が改善されない。

今からの就職支援が全く意味がないとは思わないが「20年遅いよね?」である。

 

とても簡単。就職氷河期だけに限らない支援方法

「就職氷河期世代の救済」と聞いて疑問なのが「なぜ就職氷河期世代だけなのか?」ということ。

世代的に給料が低い人が多いだけで、他の世代にも同じ環境の人はいる。

 

そして問題の本質は「不安定な雇用」「働き方の違いよる格差」にある。

それを解決するのは簡単。
それは1999年以降に緩和されてきた派遣法を元に戻すこと。

もともと派遣法が拡大された理由は、1997年アジア経済危機と消費税増税により会社が苦しくなり、企業団体から政府へ要望されたことから始まる。

それが2018年には、バブル期以上の純利益を出している。

企業の純利益の推移

派遣社員を多く抱えているのは、従業員数の多く体力がある大企業。

逆に言うと、苦しくないのに派遣や契約社員が継続され人件費が低いから利益が上がっている。

 

心配なのは派遣法を戻すと「派遣切り」が起こらないか?

派遣切りを行う理由は、仕事が減少より収益悪化を防ぐため。

仕事がある状態で「派遣切り」を行うと、仕事が回らなくなり困るのは会社。

そこに加えて現在は人手不足。

人手不足の理由は少子化が加速し、「定年する人数」に比べ「新社会人の人数」が少ないから。

人口の推移(少子化による人手不足)

皮肉にも「子供を産めない世代」のおかげで、働く人口が減り求人倍率が高くなっている。

求人倍率が高いと求人募集しても、なかなか人が集まらない。

これらの要因で派遣切りをしにくい状況になっている。

 

「求人倍率が高い」+「仕事が減ってない」状態は、派遣法を見直すチャンスである。

そうすれば少子化対策にもなり、年金の不安も少しは解消されるし良い事が満載。

けどきっとやらない。
多くの人が「おかしくね?」と声を上げない限りは。

 

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