国民健康保険は転職のブランク中に加入する?しない?穴だらけの仕組み

今回は「転職で会社が決まるまでに国民健康保険に加入するか?」について。

会社で加入する健康保険は社会保険と言って、会社が半分負担してくれる。
これが無職になると国民健康保険に変わり全額自己負担になる。

 

だいたいいくらになるか?
市町村によって違うが全国平均を見れば、おおよその検討は付く。

国健康保険料金

39歳以下で年収300万円の人は17,584円/月になり、年収400万円の場合は23,473円になる。

無職の人には結構な負担ですね。

 

問題はこれを支払うべきか?

ルールで言うと

  • 国民健康保険の支払いは義務
  • 遅れて加入すると過去の分も支払う
  • 支払いが送れると追徴金もある
  • 未加入で医療費を10割負担した時期があっても加入すると過去の分も全額支払う

 

この中でちょっと納得できないのは「医療費の10割負担して保険が使えてないのに、過去の分は全額支払うこと」

「え?使えない期間は自己負担したのに支払いが必要なの?」と思ってしまう。

 

しかしルールはルール。

だから「保険料を支払わなくても良いよ」とは言えない。
言えるギリギリのラインが「自己責任で」になってしまう。

そのために必要なことは現状把握。
実はこの国民健康保険・・・おなしな点がいっぱいあり、ひどい仕組みになっている。

体験談を含めて、その仕組を伝えるよ。

Sponsored Link
Sponsored Link

国民健康保険を支払わなかった体験談

私は転職の間に無職の期間があったのだが、実は国民健康保険を払っていなかった。

なぜか?

それは健康体で病院には数年に1度しかいかないので、健康保険の存在すら頭になかった。
「そう言えば・・・」と思い出したのは、転職が決まって入社する1週間前。

やばいと思ったものの過ぎてしまったことはどうしようもない。
「まぁ、ダメだったら請求書かなんか来るだろう」と思って次の会社へ就職した。

 

体験して分かった国民健康保険の不思議な穴

転職して数ヶ月、国民健康保険の請求書は来なかった。

なぜ請求が来ないのか?
ここには国民健康保険の不思議な穴がある。

例えば、退職して4ヶ月後に国民健康保険に加入した場合どうなるか?
それは過去にさかのぼって未払いの期間を全額支払う必要がある。

 

これ「当たり前だろ」って思うでしょ。
そう、ルール上は支払わなくてはいけないのだから当たり前。

しかし再就職して社会保険に加入すると、国民健康保険の支払わずに済む。

国保未払いのまま社会保険に入れる

 

「それはおかしい」と思う人もいるだろう。
私も同じように思った。

だから就職後にちょっとお金の余裕ができたから、市役所に行って「あのー、以前に無職だったとき国民健康保険の支払いしていないですけど」と言うと「大丈夫です」と言われる。

「なぜ大丈夫なんですか?」と聞くと
「現在、会社で社会保険に加入しているんですよね?では大丈夫です」と言われるだけ。

そこから角度を変えて何度か聞き直しても、納得できる理由はなかった。

無理して払いたいわけではないし、結局そのまま放置してしまった。

 

次の転職で更におかしな穴が見つかる

次の転職したときには、もっとおかしな点に気づいた。
その時は働きながら転職活動して内定をもらったが、入社日をずらして1ヶ月ちょっとの無職の期間を作った。

休んでいる間に歯医者に通いたくて、国民健康保険を作りにいった。

 

私の予測では「前回の無職のときの国民健康保険料を支払うように言われるかな」と思っていた。

 

二度目の無職の場合(国民健康保険)

 

しかし市役所に行くと・・・「過去の分は支払わなくて良い」と言われた・・・。

その理由を聞くと「一度就職して社会保険に入るとリセット」されるらしい。

リセット?ん?おかしくない?

 

なかなか転職が上手くいかず長引いて、病院に通った人は10割負担させられる。
もしくは収入がないときに、高い保険料を負担する。

しかし一度就職し社会保険に入るとリセットされる。
事実上の免除。

 

急に体調を崩した人が大きな負担させられ、私のように体が丈夫で「ぼーっと」している人が得をする。

私が言える立場ではないのですが・・・これっておかしくないですか?

弱い立場の人、不幸があった人には手を差し伸べ、お金を負担できる人には払ってもらうのが、スジではないでしょうか?

 

国保のルールしっかり。けど運用上は?

後々になり理解できたのだが、国保の仕組みがおかしいのは、縦割り行政の問題。

国民健康保険に加入するときは、離職票を持参して役所に依頼する。
離職票が必要な理由は、退職日を明確にするため。

役所の立場からすると「私は10月末日で退職しました」と言われても、それを裏付ける証拠がないと保険証が発行できない。

私が保険証を作ったとき離職票に書いてある退職日の文字が薄くて「これじゃ読めないですよ」と市役所の人に怒られた。
(ちなみに離職票の退職日を書いたのは会社)

 

退職日が分からないから無職になっても国保の請求がこない。

前述で「再就職して社会保険に加入すると、国民健康保険の支払わずに済む」と書いたが、正確にいうと「社会保険を抜けたことに気づいてないから請求ができない」ということ。

「一度社会保険に入ると過去の保険料はリセットされる」も「退職日、入社日が分からないから請求しようがない」ということなんだろう。

 

けど住民税の請求は来る。
失業保険を使うためにハローワークには離職票を提出している。

ということは行政全体としては「誰がいつ退職したのかを把握できている」はず。
けど縦割り行政のために、国民健康保険は自分で申請しないといけない。

入社後も厚生年金や社会保険は会社が勝手にやってくれるが、国民健康保険の解約は自分で役所に行くことになる。

「それでいいの?」と思うぐらい運用がひどい。
法律はしっかりしているが、運用でボロボロ。

これが国民健康保険の穴。

 

(余談)日本にある暗い闇の部分

2010年頃の話だが、近所に母子家庭のお母さんがいた。
その人は国民健康保険が払っていなかった。

そのお母さんは医療費を10割負担していたのか?と言えば3割負担。

これは短期被保険者証というものを使っていた。
具体的には病院に行きたいときに、その月の保険料だけ支払い、医療費を3割負担にすると言うもの。

「そんなんズルくね?」と思う人もいるだろう。
それも分かる。

けど日本には、保険料も払えず保険証を取り上げられ、医療費を払えず、そのまま亡くなってしまう人がいる。

 

「日本はなんだかんだ言っても豊かだから、めちゃくちゃ生活に困っている人はいないよね」と思ったら大間違い。
それはきっと「あなたの職場や近所ではそういう人がいない。もしくは情報が入らない」だけだと思う。

日本は21世紀になっても「それって昭和の話じゃないの?」と思うような暗い部分は確実にある。

 

「そういう人って自分が悪いだろ」と言われたら、確かにそう思う側面はある。
しかし、じっくり話を聞くと「同じ環境をたどる人が10人いたら、復活できるのは何人だろう」という側面もある。

この短期被保険者証という制度。
どういう人が対象なのか、今もあるのか、その辺はよく分からない。

役所に行き「保険料が厳しくて、なんか減免するような方法はありませんか?」と言っても、この制度を伝えないところもある。

また、ある町では許可された人が、別の町では受けられないこともあるみたい。

 

会社都合の退職、残業が多い人は減免される

国民健康保険は人によっては安くすることができる。

ひとつは年収が低い人。
でもこれは前年度の年収が基準になるので、長い期間収入がない状態じゃないと使えない。

 

あとは会社都合のリストラや止む得ない事情の人は減免される。
保険料が7割引きになる。

止む得ない事情とは災害だとか、残業が多い人も含まれる。
残業に関しては市役所のホームページには書いてないところが多い。

この残業が多い人っていうのは、

  • 過去6ヶ月に、3ヶ月連続で45時間超え
  • 過去6ヶ月に、2ヶ月連続で80時間超え
  • 過去6ヶ月に、1ヶ月でも100時間超え

ちなみに私は今退職したら3つともクリアーしていると思う(笑)

 

これも法律がおかしいところがあり、働き方改革で残業規制が変わったわけ。
(大企業は2019年4月から。中小企業は2020年4月から開始)

働き方改革で

  • 1ヶ月では残業100時間未満
  • 2ヶ月~6ヶ月平均で残業80時間未満
  • 残業45時間超えは6ヶ月以下

働き方改革の通りに働いたら「止む得ない退職」に含まれるしまうというオチ。

止む得ない退職なるような残業を認めんなよって話。
(もしかしたら国民健康保険の減免の方が変わるかも)

国民健康保険の法律はしっかりしているが、よく見ると運用はボロボロだよって言った。
しかし更に深く見ると法律もボロボロ。

 

健康保険は転職のブランク中に加入する?しない?

無職の間に国民健康保険に加入するか?しないか?
これはリスクがあるので、少なくても知らない人に「加入しなくていいよ」とは言えない。

逆に私は支払わずに過ごしてしまった過去があるから、他の人に「払え」とも言える立場でもない。

 

ただ2つのリスクは知ってほしい。

リスクとはひとつはやっぱり事故や急な病気で急遽病院に行き、大きな医療費がかかったとき。
3割負担で済むところを10割負担になる。

医療費の自己負担(国民健康保険)

だいたい通常支払っている医療費の3倍ちょっとというイメージ。

もちろん申請すればすぐに国民健康保険には入れる。
けど家族や友人が近くにいないと、自分が大変なときに手続きがは難しいよね。

特に無職の間に遠出する人は注意。

これが1つ目。

 

もうひとつのリスクは延滞金。

延滞料金は市町村によって違うが、3ヶ月までは年利3%程度。
これぐらい金利であれば、あまり気にするような金額ではない。

しかし3ヶ月を過ぎてからは、年利12%程度に上がる。
3ヶ月後は「安めの消費者金融でお金借りてるの?」と思うぐらいの金利になる。
(注意:市町村によっては違うので詳しくは「○○市 国民健康保険 延滞金」で検索して)

おそらく最初の3ヶ月は「うっかり忘れちゃった」という人が多く金利負担が軽い。
「3ヶ月過ぎたら、さすがに忘れたじゃないじゃない?」ということで金利負担が大きくなるんだろう。

このぐらいのリスクは知っておいた方がいい。

 

ただぶっちゃけて言うと、健康体の人は払わない方が得。
だって普通は月に1万円も医療費払わないよね?

3割負担だから保険料が2万円の払う人は、自己負担が8600円を超えないと得にはならない。
(計算式 8600円/0.3 – 8600円 = 20066円)

「損得ではないでしょ?」と言わればその通りなのだが、どうしても頭によぎるでしょ?

 

支払いに納得がいないという人のための落とし所は・・・。
うーん・・・。

無職の間に歯医者に行き、歯をキレイにしよう。
それぐらいしか思い浮かばない・・・。

 

最後に私は堂々と言ってしまうが、本当に生活に困窮している人は自己判断で良いと思う。

つまり状況によっては払わなくても良いということ。
それは本当に困っている人を見たことがあり、その人に「社会のためにもっと辛くなって」とは言えないから。

Sponsored Link
Sponsored Link
雑談
フォローする
経験者が伝える転職方法