「使えない社員」より危険な「高い仕事の意識」を持つ人

「うちの会社の上司は使えない」
「仕事のできない同僚のために、なぜ自分がやらなきゃいけない?」
「あのダメな社員と同じ給料っておかしくないか?」

そんな風に思ったことはありませんか?

私は若い時には毎日のように思っていた。
いや、もっとひどく「お前の給料を俺によこせ」とまで思っていたかも・・・。

だから転職したとき「使えない奴がいない会社に行きたい」と思った。

それが偶然にも転職によりその願望が叶った。
そしたらね・・・「想像と現実は違ったよ」って話。

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「使えない社員」がクビなったらどうなるか?

転職して普通の日本企業に勤めていたころの話。

その会社には「使えない上司」もいたし「寝ている事務員」もいた。
そんな人に腹を立てていた。

その会社に入社して3年、外資系企業に吸収されることになる。
まさか自分の会社が外資系企業になるとは、まったく想像していなかった。

そこから多くの人がリストラされるようになる。
3年で2割ぐらいの人が退職を迫られた。

退職した多くの人は自分が「使えない社員」と思っていた人。
心のどこかで「自業自得。ざまあみろ」という気持ちもあった。

退職者の代わりに新しい転職者が会社にどんどん入ってくる。
辞めた人と違って「仕事の意識が高い」人たちが入社する。

その結果、会社の雰囲気も大きく変わる。
無駄話は一切ない、冗談を言う雰囲気でもない、聞こえる音は電話の声とキーボードを叩く音。

これだけだったらまだ良い。

みんな仕事を家に持ち帰るようになった。
残業45時間の規制があり、仕事が終わらず深夜や休日に自宅で仕事をする。

なぜこんな風に変わったのか?
それは仕事に対する意識が高い人ばかりなったから。

仕事が好きで、仕事に情熱を燃やし、仕事が一番の人ばかりになって、その人たちに引っ張られるように変わっていった。

「使えない社員」とやじっていた人がいなくなりバランスが崩れ、労働環境も自然と崩れた。

 

日本は普通の会社でも「仕事の意識が高い」人ばかり

高い仕事への意識ってなんだろう?

そういえば若いときに「仕事に対する8つの意識」というのを教わった。

簡単に言うと「客先第一に考え、早く、正しく、安く作れ」ということ。
これを忠実にできるのが日本の会社であり、日本の人だと思っている。

 

逆に日本は仕事の意識が高すぎではないだろうか?

それを象徴するのが有給の取得率。

各国の有給取得日数と未取得日数

日本は有給の権利を与えられても取らない。
取りにくい雰囲気を働く人同士で作っている。

 

そう言えば、友人の体調不良を理由に仕事を休んだ人を見たことがない。
自分の奥さんが体調不良でも休まない人は多いし、奥さんも「大丈夫だから仕事に行ってきな」と言う。

本当に大丈夫か分からないのに。
これって冷静に考えると異常だと思いませんか?

 

車で通勤していると交通事故の現場に遭遇するときがある。
けど事故があっても駐車して安否を確認する人はほとんどいない。

運転手が血を流していても素通りする。
速度を落として覗こうとはするが、止まる判断はしない。

自分も何度も素通りした。

けど、なんで?

きっと私の中で
「友人が困っていても会社を休む奴は仕事の意識が低いクズ」。
「知らない人がめちゃくちゃ困っていても会社を遅刻する奴はダメ」

きっとこんな常識があるだよ。

これって本当に正しいの?

私は何年も仕事をして、仕事の高い意識を身につけて、いつの間にか産業用ロボットになっているのかもしれない。

 

「仕事の意識の高さ」は「人間関係」とトレードオフ

最近、本屋さんを見に行くとシニア向け雑誌が増えた気がする。

タイトルは「老後の趣味を早めに見つけよう」というキャッチコピーが多い。
定年を迎えると会社の人間関係もそこで終わり、友達ゼロって人が多いのだろう。

終いには定年と同時に迎える離婚。

 

みんな「何が一番大切?仕事?」って聞くと「仕事のわけないじゃん」と答えるが、行動はみんな仕事を優先している。

だから友達の病気では会社を休まないし、事故で困っている人を見ても素通りする。

つまり「仕事の意識の高さ」と「人間関係」は交換条件。
どっちも取れたら理想だけど、そんな上手くはいかないのだろう。

仕事の意識を高めることは良いことばかりではない。
「使えない社員」とやじってる人ほど要注意。

仕事は大切ではないとは思いませんが、バランス感覚を失わないようにしましょう。

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