今回は転職に関する話ではなくて、新卒者に関する雑談を。
ネットで調べごとをしていると、学生向けの就職に関する情報にぶつかった。
それは「離学者のためのハンドブック」というもの。
まず離学者って何?
たぶん「りがくしゃ」と読むのだろう。
オレがバカなだけかもしれんが聞いたことのない言葉。
ちなみにネットで「離学 意味」って検索したら辞書のページがヒットされなかった。
そんなことってある?
今までネット「○○ 意味」と検索して国語辞典関係がヒットされなかった事がない。
まぁ、そんな事はどうでもいいや。
この離学者という意味は、ハンドブックによると「学校を中退者の人、もしくは卒業したが就職に就けなかった人」らしい。
これは北海道の厚生労働省が出しているハンドブック。
まずは皆さんに表紙を見てほしい。
まず、皆さんはこれを見てどう思いますか?
オレは「中退って小学校の話ですか?」って思ったよ。
いやいや小学校に中退はないだろう。
そりゃ不登校で学校に行かないケースはあるよ。
それでも卒業証書はもらえる。
当たり前だが、このハンドブックは中退がありえる高校生以上を対象にしている。
「じゃ、なんでマンガで可愛らしい女の子と男の子のキャラが必要なの?」って話だ。
・・・。
まぁいいよ。表紙だからね。
問題は表紙じゃなくて、中身だからね。
そう思って中を見るとドーン!
マンガじゃん!
もう一度言う。これは小学生が対象ではなく、高校生以上をターゲットとして作られたもの。
そして国の国家機関である厚生労働省が発行しているハンドブックだ。
高校生以上が相手なら文章で書けよ、文章で。
もし、自分の将来に関わる就職について「文章は読めないがマンガなら読む気になる」という高校生がいたら、その時点で就職はできないよ。
内容ってどんな事が書かれているんだろう?
どうやら中退して困っている男の子が、ハローワークに相談に行く場面から始まる。
最初の3コマだけを読み進めると、ある違和感を覚える。
くだらない内容で申し訳ないが、最初の3コマのセリフを文字に起こしするから、読んでみてほしい。
【マンガの3コマまでのセリフ】
「でも、働くためには何から始めればいいだろう?」
「学校を中退して人って普通に働くことができるのかな?」
「学校の勉強はあわないし、自分で生活する道を探そう!」
「今日で学校中退か・・・」
この3コマまで読んで少年が言っている事って理解できる?
オレはさっぱり分からなかった。
サンドイッチマンじゃないが「ちょっと何言っているか分からないですけど」と言いたくなる。
もしかするとオレの理解力が足りないのかもしれない。
だが・・・もう少し読むとこのミステリーの謎が解ける。
このマンガ・・・どうやら左のコマから、そして左の文字から読んでいくんだ・・・・。
左から読むと
「今日で学校中退か・・・」
「学校の勉強はあわないし、自分で生活する道を探そう!」
「学校を中退して人って普通に働くことができるのかな?」
「でも、働くためには何から始めればいいだろう?」
になる。
ようやく少年の言っている意味が理解できる。
オレは小学生からたくさんマンガを読んだ経験はあるが、左から読むマンガをひとつも知らない。
誰に教わった訳ではないが、自然と右から読むようになった。
もちろん、公式な文章だから上司の確認や承認は得ているはずだよね。
ということは・・・・どうやら厚生労働省の官僚さんは、このマンガを普通に読めるらしい。
官僚さんは学校や塾が教えてくれない事は知らないって事っすか?
オレは勉強ができなくてよかったよ・・・。
だってマンガも読んだこともない人生なんだろ?
息苦しいわ。
読み進めると嘘が並ぶハンドブック
このハンドブックを読み進めると、マンガと文章が交互に出ていくる。
この文章の部分には嘘が多い。
例えば・・・正社員の生涯年収は2億1000万年だとか・・・。
この生涯年収は計算式にはごまかしが入っているが、詳細に書くと長くなるから別の機会に。
そして腹が立つのが職業訓練校に通った「訓練生からのメッセージ」
これもウソ。
嘘というか良い情報しか出さないという情報操作。
オレはね・・・。
「インターネットには嘘が多いよ、本でも信じちゃダメだよ」とか書いてきた。
特に一番騙されやすいのは、評判・口コミ情報やランキング情報。
逆にウソの情報を伝えたいからこそ、都合が良い評判や口コミ情報を使うんだよ。
(参考:転職サイト・転職エージェントの口コミや評判を信じるな【転職の嘘】)
けど、インターネットで自由に個人が書ける場所だから、ウソがあっても当たり前の世界。
だから「ウソがあっても仕方がないよね」と心の中で、どこか許せる部分があった。
けどね・・・。
国の機関が口コミ情報を出して、ウソを書き始めたら終わりだろ・・・。
お終いというか、それで騙せると思っているその浅はかさに腹が立つ。
このハンドブックは何税で作られてんだよ
まったく役に立たない情報をマンガ形式にして、ウソも交えてハンドブック化する。
これはいったい何税で作られているんだ?
この読みにくいマンガに何時間使ったんだよ。
多分、雇用保険の使い道に記載されている、その他(約1000億円)の中に含まれているのだろう。
仕事をして雇用保険を収めている一人の立場から言わせてもらえるなら、雇用保険を不正受給している人が可愛くみえるよ。
もし、このページを厚生労働省やハローワークの人が読んでいたら教えてほしい。
くだらんアウトプットで税金使って、優雅に大型テレビの前で横になる気分ってどんな感じでしょうか?
あなたの3倍の良い仕事する自信があるので、変わっていただけませんか?
3倍やっても給料は据え置きでかまいませんので。
けど、マンガは定期的に読ませてもらいます。
左から読むマンガ作って恥をかきたくないので。
もし、とってもとっても時間がある人はこのハンドグック(リンク切れ)を読んでみてほしい。
そして一緒にイラッとしてほしい。
ちょっと経って、このマンガが右から読めるように直されたら笑う。
いや!やっぱり税金使って直さないで欲しい!頼むわ!
ちなみに先日書いた職業訓練の記事はこちら。
→ハローワークの職業訓練とは?行ったら得か損か?冷静に判断せよ