副業を認める会社が増えた理由

会社の就業規則に「副業の禁止」と書いてある。
それに対して私は「なんで?自分の時間をどう使おうが自由じゃね?」と思っていた。

もっと言うと「ははーん。他の会社へ転職を防ぐための作戦だな」とも思っていた。

 

ところが最近は副業を認める会社が続出。
認めるどころか、大手企業では「推奨」している会社もあり、中には「専業禁止」という会社も出てきている。

その理由は

・社内では得られない経験やスキルの向上
・所得の増加
・リスクが小さく転職の準備ができる

と言われる。

 

しかしこれらの理由は「建前」である。
つまり「本当は別の理由があるけど、本当のことは言えないから、それっぽい理由を並べている」ということ。

今回、私が皆さんに伝えたいのは「副業を推進する会社には就職しない方がいいよ」ということ。

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副業を推奨する目的は「低賃金で雇用する」ため

では副業を推奨する本当の目的は何か?
そのひとつは「低賃金で雇用すること(アルバイト・パートを増やすこと)」にある。

身の回りでは多くの人が、アルバイトやパートで働いている。
例えば「コンビニやスーパーマーケットと小売系」や「ファミレス等の飲食系」や「工場系」などなど。

特にコンビニと飲食系はずっと増加傾向。
今までコンビニや飲食で、アルバイトの中心になっていたのが高校生や大学生。

ところが今は少子化。
20歳の人口は、2000年と2020年で比べると「42万人」も減少している。

20歳人工の推移

人手不足になると上昇するのが給料。
時給900円で募集しても集まらないなら、時給を釣り上げて募集するしかない。

この賃上げ競争を防ぐためには、バイトやパートで働く人口を増やす必要がある。
だから「副業して」ってこと。

 

副業の推奨の目的は「解雇しやすい環境作り」

副業推進の狙いのもうひとつは、解雇しやすい環境作り

会社が解雇しようとする場合、働く人と合意を得ようとする。

もし合意を得られない場合は、部署異動、転勤、出向などさまざまな手を使う。
働く人は収入源を失うのだから粘る人もいる。

 

ところが副業していたら?

副業で多少の「収入がある、なし」では危機感が違う。
副業で長時間働ければ、メシを食うぐらいは、なんとかなるかもしれないし。

会社が「解雇しやすい環境を作る」ために副業を推進している。

 

副業を推進しているのはだれ?

この副業を推薦しているのは一体誰でしょう?

それは日本政府。
具体的には厚生労働省。

平成30年(2018)1月には「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を発表した。

「なぜ日本政府が?」という理由は簡単。
大企業が集まる団体が、政治献金の引換券として「儲かる仕組みを作れ」と言ってる。

儲かる仕組みとは「安く雇える環境」と「解雇しやすい環境」。

その代わりに泣くのは、もちろん働く側。

これは日本だけではなく色んな国でも「政治家が金で釣られて、誰かが泣く」という構図が進んでいる。
政治家に渡す政治献金は、働く人が稼いだ金なんだけどね。

 

副業推進の大きな矛盾「残業の規制」

2000年ごろ100時間以上残業している人がたくさんいた。
私もその一人だし、サービス残業している人も。

それから20年。
過労死やうつ病が表面化し「パワハラ」「ブラック企業」という言葉ができ、残業を規制する会社が増えていった。

その流れで、労働組合と合意すれば青天井だった残業時間は、2020年4月にはついに規制が入ることになる。

(下記は残業規制の法改正)
残業規制の法改正

この法律は「100時間まで残業できるじゃん」など批判はあるが、多くの犠牲によって、ようやく出来た法律。

この残業規制の抜け穴になっているのが副業である。

 

副業は労働時間を管理できない

副業すると「労働時間の管理はどうするのか?」という課題ができる。

本業の会社が行うのか?副業の会社が行うのか?それとも働く人なのか?

通常であれば、労働時間の管理は雇用主(会社)が行う。
これは雇用主と労働者では「命じる側」と「命じられる側」となり、力関係に差があるため、力が強い側である雇用主に管理責任を負わせている。

これは労働時間だけではなく、例えば「労働者の怪我」に対する責任も同じ。
「命じる側がちゃんと責任もって管理しろよ」ってこと。

 

でも副業して2つの仕事を掛け持ちされたら?

会社は労働時間の管理ができなくなる。
管理ができないからこそ「副業を禁止」にする会社が多かった。

では、政府が副業を推進する現状では「どうやって管理していくのか?」が課題になる。
厚生労働省は、下記のように言っている。

「使用者は、副業・兼業に伴う労務管理を適切に行うため、届出制など副業・ 兼業の有無・内容を確認するための仕組みを設けておくことが望ましい。」

(厚生労働省の 「副業・兼業の促進に関するガイドライン」から抜粋)

 

注目ポイントは「望ましい」の部分。
「望ましい」とは「やった方がいいよ」ってこと。

つまり会社に「責任を負わせる」のではなく「推奨」の範囲。

責任区分を曖昧にして「やってまえ」精神である。
むしろ責任区分を明確にしたら、副業の推進は成り立たないから「ごまかせ、ごまかせ」でやっている。

一方で厚生労働省は労働時間の規制した理由を「健康を確保」と言っている。

要するに「過労死やパワハラが表面化したから、残業を規制しました」。けど一方では「大企業から要望されたので、規制なしで副業を進めます」という矛盾したことをしている。

こんな矛盾したことをして、過労死や長時間労働による鬱病になったら、どうするのでしょう?

確実に言えることは、副業を推奨した政府は責任を取らない。
そして会社は「副業した場合の残業管理は、義務を負ってないので管理責任はない」と逃げる。

 

副業を推進する会社には転職するな

会社と働く側というのは「同じ目標に向かう同士」という見方ができる。
しかし見方を変えると「片方が得するためには、もう片方は損する」という利益相反関係でもある。

日本のように不景気で、価格を上げられず消費も増えない状態で、会社が儲けようと思ったら、働く人に損をさせるしかない。

そのためには労働生産性を向上させること。
生産性が上げて、解雇を増やし、少ない人数で生産ができると利益が増やせる。

つまり会社と働く人の関係は「同じ目標に向かう敵同士」なのである。

 

働く側が勝とうとしたら「社会問題にする」か「組合などで一斉に声を上げる」しかない。
一方で会社が勝ち得ようとしたら、甘い言葉を使いながら上手くごまかしてルールを変える。

皆さんの周りでは「副業を禁止するなんて働く人が不利だ」と社会問題になるほど声が上がってますか?
もしくは組合で一斉に声が上がっていますか?

上がっていないなら、それは会社側が決めようとしたルールです。
会社側が決めようとする限り、会社が得があるということ。
逆に言えば、働く人が損するということ。

私は皆さんのことを想って伝えたい。
「副業を推進するような会社には転職してはいけないよ」って。