常用派遣エンジニアの将来性とメリット・デメリット

これから常用派遣エンジニアへ入社しようか迷っている人。
もしくは常用派遣エンジニアで勤めていて、今後どうしようか迷っている人に読んで欲しい。

派遣業が盛んになったのは2000年あたり。
その頃の派遣は「アウトソーシング」と呼ばれて「会社に縛られない働き方ができライフスタイルを合わせやすい」「いろんな会社でいろんな経験ができスキルアップになる」と言われていた。

それから約20年が経過し、現在の派遣のイメージは良くはない。
それは「派遣切り」という言葉も聞くし「派遣は良くないよ」という噂もある。

 

そうすると「常用派遣エンジニアで働く事はありなのか?」と迷ってしまう。

私の意見としては「常用派遣エンジニアという選択肢はあり。しかし数年後には正社員になってほしい。少なくても自分で選べるように選択肢を増やしてほしい」というものです。

なので
・派遣の最新(2019年)のルールの把握
・変化している派遣エンジニアの仕事内容
・派遣エンジニア業の安定性

の3つ知って、常用派遣エンジニアの働き方の良し悪しを判断して欲しい。

 

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派遣は3年で正社員になれる噂は本当か?

「派遣は3年で正社員になれる」と間違った認識で派遣会社に入社する人がいます。
もしそうであれば、例えば私がトヨタ自動車でエンジニア派遣として働き、3年経過すると正社員になれるのでしょうか?

100%とは言えませんが、まずなれないでしょう。

この噂が出てしまったのは、平成27年(2015年)9月30日に施行された労働派遣法の改正で、勘違いしてしまった人がいます。

2015(平成27)年9月30日以前は、派遣は「一般派遣」と「特定派遣」の2種類に分かれていました。
派遣の2つの種類と大きな違い

 

それが改定により、特定派遣がなくなり一本化。

これにより「派遣はみんな3年規制になる」と勘違いされたのですが、適応されるのは登録型派遣の人のみです。
常用型派遣の人たちは今までと同じで、派遣できる期間に制限はありません。

 

そして、登録型派遣の人も3年規制とは「正社員になれる制度」ではなく「3年以上派遣が同一事務所への派遣ができなくなる」だけです。

3年後に契約解除(解雇)になる人もいます。
派遣先の部署が変わるだけで継続派遣される人もいます。
別の派遣先に異動する人もいます。

 

それでも常用派遣から正社員になる人がいる。それってどんな人?

常用派遣で働き派遣先に正社員になった人が私の会社にもいます。
そんな人は実力だけではなく運の要素が必要になります。

本来、働く人は会社を選ぶ権利あり、派遣先と合意できれば雇用契約は成立する。
派遣元に「No」という権利はない。

しかし「働く人」も「派遣先」も「派遣元」もそれぞれ思惑が違います。

派遣元、働く人、派遣先のおもわく

 

派遣元と派遣先には人間関係があり、それが壊れるような事は避けたいと思うのです。
この人間関係が派遣先に転職する壁になるのです。

では、実際に働く人が派遣先に転職するケースはどういう場合でしょうか?
それは、派遣元が譲っています。

派遣先に転職が成立するパターン

 

これは「法律があるんだから当たり前だろ」という見方もあります。

しかし現実には派遣元と派遣先が手を組めば、転職をさせないように仕向ける事ができます。
派遣に限らず他の働き方でも関連会社や系列企業には、転職できないケースはよくある話です。

そんな中で派遣先に転職するためには派遣元が「働く人の将来性」を考えて譲っているときに、転職が成立しています。

「派遣元がどんな会社か?」は運の要素であり、転職を左右されてしまいます。

 

現在の派遣エンジニアの仕事内容

今から20年ぐらい前は、派遣と正社員で仕事内容が変わらない会社が多くありました。
これは派遣先が「派遣の人ってどうやって仕事を教えればいいの?」が分からなかった、と思っています。

その後、派遣の人は別会社で正社員になるため辞めて行く人が多数いました。
そうなると派遣先は「教えても辞められるからムダになる」と考え出します。

現在では正社員と派遣では仕事の分断化が当たり前になっている。
分断化により派遣エンジニアは判断を求められないオペレーター業になりつつある。

一部でそうではない会社も「同一賃金・同一労働」で分断化は確実です。

「同一賃金・同一労働」とは「同じ労働であれば同じ賃金にしましょう」という制度です。
逆に見ると「同じ労働でなければ、同じ賃金を払う必要がない」という意味です。

会社は同一賃金を避けるために非同一労働へ向かう。

私は「同じ仕事なのに同じ賃金ではないのはおかしい」という意見も分かります。
確かに納得できません。

しかし同じ仕事を与えられずに、どうやって転職しステップアップするのでしょうか?

新卒は就職活動で武器にするのは、学力や留学・ボランティア・アルバイト経験などです。
これが転職になると実務経験やスキルが武器になります。

「同一労働ではなくなる」という事は「転職市場で武器を持たずに戦え」と言っているのと同義語です。

派遣エンジニア業の安定性

これを派遣エンジニア業の派遣元の人が見ていたら、怒られるかもしれませんが、私は「派遣エンジニア業はステップとして使え」と思っています。

それは私がサラリーマンをしている間に、リーマンショックの金融危機、東日本大震災を経験したからです。

世界の金融危機や震災などは、私たちにはどうにもできません。
どうにもできないのですが、そこで居なくなるのは派遣の人でした。
これが世間で言われる派遣切りです。

下記のグラフは、派遣事業の売上の推移です。

派遣事業の売上

派遣業において、大きく売上が落ちたということは、それだけ人がいなくなったということ。
不況に弱い職業ということです。

それに加え派遣法は規制を緩めたり締めたりコロコロ変わります。
派遣という働き方の安定は、そのときの法律で決まります。

そう考えると常用派遣エンジニアとは安定した職業だとは言えません。

 

派遣エンジニアは個人の力で「同一労働」に近づけ

ここまで読んで「派遣エンジニアは辞めたほうが良いかな?」と思う人もいるでしょう。
選択肢が多くある人は避けた方が良いと思っています。

しかし選択肢がない人もいます。

私が通った高校の偏差値は40ちょっとです。
そこから勉強して大学には行ったものの、一発逆転のような夢物語はなく大学名も良くありません。

これはもちろん誰かが悪いわけではなく、私が友達と遊んでばかりいたからです。

そんな私が何も実務経験なく希望の会社に入社させるほど甘くはありませんでした。
しかし私みたいに怠けていた者が敗者だとすれば、敗者復活戦が残されています。

 

それが派遣エンジニアへの道であり、派遣エンジニアという働き方のメリットです。

ただし普通に派遣エンジニアとして働いていて転職すると「なんだ派遣か」と言う会社もありますし、転職には年齢も重要視されます。

つまり出来るだけ短時間で実務経験を得る事が求められます。
それを促進させるために必要なのは積極性です。

自分の分からない事は調べ、それでも分からない事は積極的に聞く。
そして自分のスキルアップになりそうな仕事を見つけ「この仕事をやらせてもらえませんか?」と仕事をもらいに行くことです。

出る杭は打たれるではありませんが、積極的な人を「うっとうしい」と思う人もいます。
真逆に積極的に聞いて勉強しようとする若者を「かわいい奴だな」と思う人もいます。

言葉は悪いのですが、「かわいい奴だな」と思う人を利用してスキルアップする姿勢が大切です。

仕事というのは、仕事ができる人に集まります。
やる気がある人に集まります。

積極性さえあれば同一労働に近づく事はできる。
同一労働になれば転職でひっくり返せる、少なくても私はそう思っています。

派遣エンジニアの働き方は、多くの問題を抱えていますが、私のように「何も持っていない人」がリングに上がるチケットをもらえる数少ない方法のひとつです。

派遣エンジニアという仕組みに利用されんな、利用しろ。