外資系企業に転職する人はリスクを把握せよ【外資系の現実】

今回は転職で外資系企業を視野に入れている人向け。

皆さんは外資系企業にどんなイメージを持っていますか?

世界をまたにかける企業。
日本という小さな国で風習や文化が凝り固まった場所ではなく、ヨーロッパやアメリカと対等に渡り合える。
そんな夢を実現できるのが外資系企業。

そんなイメージかな?

加えてアメリカやヨーロッパから流れてくる文化ってかっこいいよね。
音楽・映画・ファッションなどは海外の方が最先端というイメージがある。

仕事においてもビジネススーツを身にまとい、英語ペラペラで外国人と対等に会話できたら「オレってかっこいいだろ」と言いたくなる。
それを見て「素敵」と思ってくれる女性もいるだろう。

こりゃどうせ転職するなら外資系だな。

・・・。

・・・。

・・・。

はたして本当に憧れやイメージだけで、外資系に転職しても良いのだろうか?

外資系企業を目指している人は、一度立ち止まって考えてほしい。

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外資系と日本企業のリストラはまったく違う

よく外資系企業にはリストラという言葉が付きまとう。

外資系って本当にリストラするのか?
答えは「外資系はとてもリストラは多い」です。

日本企業でもリストラはあるが、性質がまったく違うんだ。

日本企業の場合は、赤字が続き経営が傾いているからリストラする。
言い方を変えれば、経営が傾くまでリストラしないで我慢しようとする。

オレはものづくりの業界で勤めている。
ものづくり業界では、ほとんど利益はないと知っても製品を受注して作っている会社がある。

利益がないどころか赤字だと知って受注しているものもある。

なんで?

それは利益が出なくても仕事がなかったら、工場は停止して解雇しなければならないから。
つまり利益はなくても、従業員に給料を支払う分を稼ぐために受注している。

これを外資系が見たら「バカなの?」って思うわけ。
「会社に利益がない?そんな製品は受注しないでリストラすれば良いだけじゃん」って考える。

だから外資系に吸収された日本企業は数年にはリストラが始まる。
リストラの前に利益率が低い製品の受注を辞める。

受注をストップし、収益が悪化するとすぐにリストラが始まるのが外資系企業の特徴とも言える。

つまり企業としての考え方や優先順位が違うんだよ。

リストラを行う外資系は冷たい冷徹な人の集まりか?

「外国の人や海外の企業に勤めている冷たい人なのか?」と言われると、それは違うと思う。

確かに国によって労働条件やリストラへの抵抗感は違う。
違いはあるが「日本企業も日本人も大して変わらないよ」って思うんだ。

例えば、海外で大きな災害のニュースが流れている。

それを見てあなたは感情が動きますか?

本当に感情が動いた人は行動にでる。
現地の支援をしたり、寄付をしたりする人もいるがごくごく少数。

多くの人は、情報として頭には入っているが、他人事であり感情は動かない。

こういう気持ちは日本人でも海外の人も同じだと思う。

日本企業も実は海外では・・・

もしも、あなたの会社が中国に進出したとする。

その中国支店は業績が悪く、利益が増える見通しはありません。
赤字になる可能性もあります。

あなたは中国の人の雇用を守るため「例え赤字でうちの会社に不利益があっても仕方がない。ボーナスが減っても我慢しようか」と思いますか?

それとも「中国人を解雇すれば利益がでるなら解雇しろよ」と思いますか?

答えは聞かない。
どちらが過半数になるかは、皆さんも察することができるだろう。

それとまったく同じ状況が、日本の外資系企業で行われているってこと。

つまり外資系企業にとって「日本は海外の国のひとつ」という事を理解しないといけない。
もっと言うと日本人は遠い海外の国の人、という認識である。

業績により給料が高い外資系と年功序列の日本

外資系企業と日本企業の決定的な差。
それは給料。

外資系はめちゃくちゃ給料が高い。
但しこれには「出世すれば」という条件が付く。

これに対して日本企業は年功序列。
おっさんの方が給料が高く、若者は給料が低い。

仕事の出来ないおっさんが日本企業にはいる。
寝ている事務職もいる。
適当に仕事して浮気やパチンコに明け暮れる営業もいる。

なぜ、一生懸命に働いているオレがアイツ等の分までやらなきゃならんのか?
そう思う時はありませんか?

確かに年功序列は納得がいかない制度である。

けど、外資系ってなぜ年功序列ではないだろう?

それは成果主義なんだよ。

明日、あなたの会社が外資系に吸収されたとする。
おそらく1年2年ぐらい経てば、使えないおっさんや寝ている人は解雇される。

すると真面目に働く人ばかりになり、生産性は上がり利益も増える。
そして給料に反映される。

これってみんな嬉しいことではないだろうか?

但し、喜べるのはここまで。

外資系企業はここから更に利益を高めようとする。
リストラした分、人で不足になり転職者を募集する。

給料が高い分、優秀で努力する人が集まる。

しばらくすると、その中で数字の争いになり残ったメンバーから「あいつ使えないよね」という人が目立つ。

成果が出せない人はリストラされ、更に効率も利益も上がる。
利益が上がれば給料も反映される。

また人で不足になり転職者を募集する。
さらに給料が高い分、もっと優秀な人が集まる。

その中で成績が悪く「あいつ仕事できないよね」という人が目立つ。

成果が達成できなけばリストラされる。

・・・。

・・・。

・・・。

これを永遠に繰り返す。

いつまでか?

それはあなたが定年退職を迎えるその日まで。

今は若いかもしれないが、いずれ年を取る。
60歳近くなり若者と同じパフォーマンスを発揮しなければならない。
それが続けられなくなったら、それで終了です。

日本の年功序列は確かに問題がある。
もうちょっとなんとかならんのか?という気持ちはある。

だからと言って外資系企業の成果主義が、働く人にとって良い環境とは思えない。

外資系企業がリストラしやすい理由

日本の法律では労働者の立場が強い。
だから正社員を解雇することはハードルが高い。

このハードルの高さが派遣や非正規雇用の需要となっている。

このハードルの中、外資系ばかりがなぜリストラが出来るのか?

それは合意に持っていいくから。
意地でも合意させるようにする、これが外資系なんだ。

その為には「クビを切る専門の人事部」を雇うのが一般的。
リストラ屋として名高いプロがいるんだよ外資系には。

それと例え合意がなくても裁判までする人ってほとんどいないってのが日本の現状。
これも日本の文化だけど、裁判の経験がある人なんてほとんどいないんだ。

逆に言うと海外は裁判が当たり前。
「不当だと思っているなら裁判すればいいじゃん。普通だよね?」って思っている。

それに日本の裁判は時間がかかる。
もし最高裁まで進んだら5年ぐらいかかってもおかしくない。

明日のメシ代を稼がないといけない無職の人は、裁判なんて難しいだろう。

リストラを不当解雇とする裁判しながら転職は困難な道。

だからほとんど不当を訴える人はいない。

日本文化にある外資系は最悪だと知れ

外資系企業が増えてきていると言っても、日本全体で見るとまだまだ少ない。
この状態は働く人にとって、もっとも良くない環境だと伝えたい。

日本企業は年功序列で、良い言い方をすれば「みんなで協力して支え合いましょう」の文化。
だから海外と比べ転職する人は少ない。

転職する人を「我慢ができない人」という見方がまだまだ根強い。

海外は解雇が当たり前の文化。

この状況だとどうなるか?

外資系に働く人は、いつ解雇されてもおかしくないが、受け入れる日本企業は少ない。
これが日本文化の中にある外資系に勤める人の現状。

だから外資系に勤めた人が転職する場合、また外資系を選択する人が多い。

外資系では給料が50万円もらえていたなに、日本企業は30万円なのに、やる気がでるのか?って問題もある。

人って不思議で、生活水準を一度上げたら、元に戻すときは苦痛なんだよね。

今、30歳の人であれば、勤め先が外資系でも日本企業でも問題ではないだろう。
きっと日本企業にも転職できる。

しかし50歳になったあなたを受け入れる日本企業がどれだけあるのか?
それは努力の範疇なのだろうか?

もちろん転職先がないわけではない。
けど、大きな妥協が必要なことは皆さんも知っている。

転職エージェントは外資系企業が多い

転職エージェントには外資系企業が多い。
転職サイト(求人サイト)にも外資系は少なくないが、やっぱり転職エージェントの方が多い。

転職エージェントの中では外資系専門のところもある。

これは転職サイトと転職エージェントの仕組みに違いがある。

転職サイトはコンビニにある無料雑誌のネット版。
自分で求人を見て、行きたい希望の会社を探す。
応募は転職サイトを経由するが、あとのことは各個人が会社と調整する。

それに対して転職エージェントは、オススメの企業を担当者が紹介してくる。

「あなたの職歴であれば、○○株式会社がおすすめですよ」って。

やっぱり転職者が最初に見てしまうのは、給料やボーナスの項目。

数枚の求人資料の中で、ひときわ給料が高い会社があったら、あなたは興味持ちますか?
その給料が高い会社は外資系の可能性が高い。

つまり求職者に対して、オススメしやすい企業が外資系企業。

「社風がアットホーム」とか「風通しが良い企業」というあいまいな表現ではなく、数字でメリットがはっきり分かりやすい分だけ、オススメしやすい。

良いだよ別に。
ちゃんと外資系企業のリスクを知った上で転職する分には。

オレが転職エージェントの担当者だったら、そのリスクが言えるだろうか?
全てを伝えたらトーンダウンする人もいるだろう。

きっとオレは頭を抱えるに違いない。

外資系に吸収された社長の言葉

外資系に吸収されたある会社の社長の言葉を紹介したい。

最近ではグローバル社会と言われている。
日本国内で見ると、貧富の差が小さく「車や携帯が欲しいが買えない」という人はほとんどいない。

ところが海外を見ると発展途上でこれから大きく成長する国がたくさんある。
その土地には既に色んな海外企業が参入しているが、わが社は一歩出遅れている。

そういった企業と上手く手を結べば、まだまだ会社の未来は明かるのではないだろうか?

そんな矢先に舞い込んできた話が海外企業からの吸収合併。

ただし対等な吸収合併などありえない。
株は51%を保有している方が絶対的な権力を持つ。

トップ同士が笑って握手するのはテレビの中だけの話である。

それは理解していても国内の閉そく感から抜け出さないと明かる未来はない、そう追い詰められて吸収合併に合意した。

その半年後からリストラが始まった。
役員クラスや中間層はいなくなり、海外から来た人がそのポストに就いた。

私は会社を経営して自慢していたことがある。
それは、どんなに苦しい時も会社で働いてくれた人の誰一人、肩を叩くことはなかった。

それが誇りだったんだけどなぁ。

そうつぶやいた社長がいた。

この言葉は綺麗ごとなのかもしれない。
感傷的になり出た言葉なのかもしれない。
自分の経営ミスを口に出したのかもしれない。

それを差し引いても何か考えされられる、そんな言葉だった。

外資系企業に転職すべきか?

古い日本の経営者は社員を家族だと思っていた。
だから経営者は家族を養うことに必死だった。

リストラして社員から恨みを買いたい人なんていない。
出来ることであれば社員と笑っていたい。

時代は流れ変化はしているが、今でも日本にはその文化がある。
それが若い人にとっては大不満の元となる年功序列制度だったりする。

たしかに仕事をサボっている人もいる。
使えないおっさんもいるのも事実。

それを仕事ができる人も含め支え合ってきた。

日本はこの考え方だから貧富の差が小さい。
支え合いの文化だから、日本ではお金がないという理由で学校に通えない人などいない。

クソだと思っていた日本にも良い文化はある。

どこの企業でも「改善」という言葉がある。
改善を望まない会社なんてない。

それでも年功序列制度は多くの日本企業には残っている。

それは改善することによって、悪化する部分があることを知っているから改善ができないのではないだろうか。

誤解してほしくないのは、外資系企業に行くなと言っているわけではない。
外資系にも良いところはたくさんある。
外国の文化にも素晴らしいものもある。

けど、外資系に転職するのであれば、出来るだけ多くの情報ふれリスクを知ってほしい。

その情報は転職サイトや転職エージェントが掲載している情報だけじゃ意味がない。
転職サイトも転職エージェントも外資系企業も取引先になるから、悪くは言えない事情を抱えている。

そこは利用者も理解してあげないと。

外資系に安易に転職した人を知っている。
外資系に吸収合併された会社に勤めている友人もいる。

暗い顔する人を出来るだけ見たくない、そう思っている。

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