仕事の疲れをひきづりながら帰宅する。
そんな時にふっと「転職もアリかなぁ」とつぶやく日がある。
でも、どこへ転職すれば良いのか・・・。
思い切って異業種へ転職してみるか?
でも異業種と言っても魅力的に感じる業種があるか?
正直に言って「これだ!」というものが思い浮かばない。
もし違った業界に転職したら、違った生活や人生観があったかもしれない。
なんかワクワクするような仕事ってどこかにないのだろうか?
そう思いながらスマホを覗き込んだ瞬間、自分の目を疑った。
だって「ドローン産業」って書いてあるんだもん。
ドローンって何だっけ
ドローンって一時期ニュースでよく流れていた。
たしかドローン少年というのが話題になっていた。
度が過ぎた少年のいたずらと首相官邸のセキュリティの甘さが話題になった事件。
ドローンのイメージは高性能なヘリ型ラジコンというイメージ。
けど、何が高性能なのか?よく知らない。
調べてみるとドローンの定義は「自立飛行ができる」できるラジコンヘリのことを言うらしい。
自立飛行って自分が操作しなくても目的地に到達できる機能。
つまり指示さえ行えば後は自動運転。
けど調べてみると、この自立飛行がまだ今の技術じゃまだまだ不完全みたい。
まぁ、完璧ならドローン少年は首相官邸にドローンを落下させるはずがないからねぇ。
「ドローン=自立飛行型ラジコン」と定義しているが、ドローンは完全には自立飛行はできない、言わば未完成状態。
そりゃそうだよね。
雪や濃霧があったらセンサーは障害物と認識するだろうし。
空にはゴミや突風や予期せぬ障害物もあるだろうし。
電波やGPSに障害が起きたら変な動きをするだろう。
昔のラジコンヘリより安定度はかなり高くなっているが、操作者のテクニックが必要とされている。
この安定度が高くなることによって、各業界から「これ上手く使えば産業に活かせそうだな」って思われているのがドローン。
ドローン産業ってなに?なぜ仕事になるんだ?
ドローン産業という言葉を目にして最初に思った疑問。
それは「なぜドローンを飛ばすと仕事になるのか?」ってこと。
仕事である以上は誰かに必要されなければならん。
そして転職するのであれば、産業として需要が伸び安定しないと怖い。
もしかして一ドローンが流行っているという理由で、ブーム的なもんであればシャレにならん。
今回は現在すでにドローン需要がある業界はあるのか?
そして今後も伸びるのか?を調べてみよう。
映画・ドラマの撮影機器として活躍するドローン
映画やドラマを見ていると上空から撮影された映像が流れる。
あれって今までは本物のヘリコプターを飛ばすしかなかった。
実はおれ数年前だが、町の行事でヘリを手配させられた事がある。
その時の価格にビックリしたが45万円ほどかかった。
(たぶん地域や使われ方によって価格はちがうんだろうけど)
これを機にネットで本物のヘリコプターの相場を調べると30万ぐらい。
そしてドローンの相場は10万程度。
あくまで相場なのでざっくりだけど料金的には1/3程度。
更に詳しく内容を見るとドローンって周辺の障害物と接近できるから撮影の自由度も高いらしい。
ドローンのデメリットは高さ規制の問題。
ドローンって法律で制限されていて150m以上の高さは飛んではいけないという。
本物のヘリ、ドローンの双方にメリット・デメリットはあるが、撮影を依頼する側にとってやっぱり料金のメリットは大きいよね。
スポーツの撮影機器としてもドローンが
同じ娯楽という分野ではスポーツ観戦。
個人的にはサッカーを見ている時に「上空からの映像も欲しいなぁ」って思った事がある。
全員の動きが上から見れたら戦術も分かりやすい。
「実用化されても良いのにね」って思ったら既に2017年のJリーグの試合でトライアルとしてドローン中継しているみたい。
(川崎フロンターレ対ヴァンフォーレ甲府戦)
残念ながら映像は見れなかったが、ネットの評判では・・・あまり良くなかったみたい。
まぁトライアルだから今後に期待しよう。
サッカーの他にラグビー、アメフト、スキーのジャンプもドローンで見る映像は面白そう。
農業でドローンが活用
農業の分野にもドローンが既に活躍して農薬散布用ドローンがある。
農薬散布って農家が身近じゃない人にはイメージ出来ないだろう。
あーなんか見た事あるわって人もいるよね。
この農薬散布って結構危険なお仕事。
霧状に農薬が出るから、人が吸ってしまうこともある。
だからマスクしたり保護メガネしている人が多い。
風が強い風下に立てば農薬を直接浴びることはないが、風が弱い日は農薬が流れないから難しい。
しかも結構な重労働。
この農薬散布機っていろいろ種類があるんだろうけど、おれが知っているタイプは50キロほど農薬を入れてひたすら歩く。
地面が土だから運ぶのも大変で結構な力仕事。
なんだこれ・・・すげー早そう。
このドローンは農薬散布用。
作業効率はネット上にいろんな評判があり1/2~1/6ぐらい。
しかも人が離れて操作するから危険のリスクも減る。
・・・。
じーちゃんが生きていたら誕生日プレゼントに買ってやりたかったなぁ。
使いこなせないかもしれないが。
土木建築業にも入っていくドローン
ドローンの活用という意味で一番活性化されているのは土木建築業かもしれん。
というのも3億円以上の公共事業では、測量の分野で実質的にドローンは義務化されているとか。
今の測量の仕事ってこんな感じ。
道路で見たことあるだろう。
あの黄色い物体はトータルストレーションと呼ばれ、距離や角度や高低差を測れる機械。
それをドローンは上空から距離も高低差も測れるらしい。
建設機器の大手であるコマツが専用ドローンを作っていると言うから、需要が見込めるのだろう。
今後ドローンが期待されている業界
その他の業界もドローンの活躍は期待されている。
実現にはもう少し時間が掛かるんだろうけど。
配達員としてのドローン
配達員の代わりにドローンが使えるんじゃないかって思われている。
ネットが身近になって買い物はほとんどネットを使うという人も増えている。
またサービスの一環として配達スピードが問われている。
この流れで過酷な労働環境になっているのが配達員の方々。
もしドローンが配達に来れるなら、労働環境は楽になるだろう。
ただこれは実現するとしてもまだ先の話だろう。
おばあちゃんがドローンから荷物を受け取れるとは思えないし。
インターホンも押せないし。
もしドローンを飛ばす前に電話するなら、今も電話してからドライバーを走らせても良い訳だし。
というかおれはドライバーさんに「電話して出なかった日は届けなくて良いですよ」って言っているんだが、そうもいかないみたい。
これはドローンの進化よりも、利用者がそのサービスに対応出来るか?という問題はあるが、将来像としては夢のあるドローンの使われ方だね。
検査員としてのドローン
ドローンの発展とカメラ・動画の発展によって検査員の代わりとしてドローンを使う。
特に人が行うと危険が伴ったり、時間がかかる場所の検査にはドローンが有効。
具体的には高圧電線用の鉄塔。
あれって「誰が鉄塔の損傷を確認しているの?」ってぐらい怖い作業。
それと崖をまかだる大きな橋や海にある吊橋も人が目視検査するたは大変。
身近なところでは屋根の上に設置されている太陽光発電のバネルの検査。
人が行くと危険を伴う場所には、ドローンが写真や動画を取って確認する。
あとは信頼性の問題。
人が目視して確認する精度と変わらないよって信頼性が確認出来れば十分活用できるだろう。
人命救助としてのドローン
災害時には現状を把握することが救助への近道。
ドローンは人を探したり、危険な場所の災害状況の確認用として期待されている。
海で溺れた救助者には浮き輪を持っていき、サーモグラフィーも搭載して救助者の体温も測定する。
この分野は民間企業だけではなく、警察・自衛隊も含め意地でも実現して欲しい。
払っている税金もこんな分野に使われたらいいのになぁ。
ドローン産業は既存産業のやり方を変える
ドローン産業という響きから、ドローンが現在にない新たな産業を生み出すと思っていた。
けど違っていて、現在は人が行っている作業、別の機器が行っている作業をドローンを使う事で効率が上がったり、危険が少ない仕事が置き換わっているんだね。
つまり人が使う新しいツールがひとつ増えたってこと。
ツールをどんなことに活用するかは働く我々の知恵次第。
昔、携帯電話が普及し始めたころ今のスマートホンのように色んな機能が加わると思えなかった。
携帯の未来を描く人がいたけど、実現性がないように思えた。
そう考えるときっとドローンも実現性がないと思えることでも10年後20年後は分からんよ。
早!ドローンに特化した転職サイト登場
ドローンの今後が楽しみだなって思っていたら、世のの中には行動が早い人がいるもんで、既にドローンに特化した転職サイトがあった。
名前もドローンを連想させるスカイエージェントと言うサイト。
求人数は多いとは言えないがドローン関連のみと考えるとそれなり。
職種はパイロット・開発者・測量・講師・農業とさまざま。
いまいちサイトの使い勝手は良くないけど求人を見ているだけでも夢広がる。
転職サイトに登録すると求人の詳細が見えるのだが「ちくしょー羨ましいじゃねぇーか」と思った。
もちろん仕事だから遊びでドローンを使っている感覚ではないだろうが、未発展の市場と聞くだけで色んな想像をしてしまう。
今、30代後半。
どこまで出来るか分からないが転職の相談ぐらいはありか?
おさらい
- ドローン産業と言われているが、新しい産業ではなく既存産業の置き換え
- ドローンをツールとしてどう使うかは、各産業の知恵次第