転職エージェントに登録するとオファーやスカウトと呼ばれるメールが来る。
今では多くの転職サイトでも「オファー」もしくは「スカウト方式」を採用している。
魅力的な求人が来る場合もあるが、その多くは
「いや。その求人は何度目だよ!」
「その仕事はまったく希望している職種ではないが・・・」
と言いたくなるメールもある。
ここで気になるのは「スカウトやオファーは内定確率が高いのか?」ってこと。
「内定確率が高いなら応募してもいいかな」って考える人もいるだろう。
結論を先に言うと「場合による」なんだ。
では、この「場合って何なの?」って話になる。
今回は「転職サイトのオファーやスカウトって内定確率ってどうよ」を書いていくよ。
転職サイトのスカウトにある3パターンを把握せよ
まず最初に知らなきゃならんのが、スカウトと言っても3つのパターンがある。
もちろんそれぞれに意味や意図があって、内定率も変わる。
パソコンの自動送信メールによるスカウト
まずは、ひとつ目。
パソコンからの自動送信メールによるスカウト。
転職サイトに登録するときに”希望の職種”や”住所”や”年齢”を入力しなけばならない。
“希望の職種”は必ず選択式で選ぶようになっているでしょ?
あれはコンピューターに識別させるため。
転職者が自由に希望の職種を「中古車の営業販売」や「ケーキ作りの厨房」と書けない。
自由に書いたらコンピューターは認識できないからね。
実は応募する会社側も選択式で選んでいく。
欲しい人材の年齢は「18歳~26歳」とか。
で、マッチングしたものをコンピューターが自動で判別してメールしてくる。
何度も同じ求人メールが届く最大の原因はこれ。
はっきり言ってマッチング性は低い。
あなたが転職サイトへ登録した時に書いた、職務経歴の詳細なんて見ていない。
そして自動送信のメールが来ても採用確率は低い。
お見合いした場合、相手の簡単なプロフィールだけで結婚しようとは思わないでしょ?
どんなに気が早い人でも、内容をよく見て一度は会ってから決めるでしょ?
企業側も一緒。
応募されてから、内容を吟味して面接して決めるだよ。
つまりこのパターンのスカウトは、普通に応募しても変わらないってこと。
個人的にはこの手のメールはチラ見して削除している。
というのも自分で転職サイトに行き検索した方が、一覧で見れて早い。
転職サイト(エージェント)の担当者からのスカウト
2つ目は転職サイトの担当者からのスカウトもある。
パソコンによる自動判別ではなく、人が確認している分、採用の確率は高まる。
お見合いで言うと、お見合いの運営者からの紹介と同じ。
パソコンの自動メールよりかは「まし」って感じ。
だから採用の確率のレベルは中。
だけど問題もある。
転職サイトに勤めている人は「あなたが希望する職種については”素人”」ということ。
友人にも転職サイトに勤めている人がいるが、私の勤めている業界はまったくのド素人だよ。
本音を隠さず言うと、ド素人が「あなたにマッチングした企業がありますのでご検討下さい」と言われても信憑性は低い。
転職エージェントの仕事は「転職者を集める」こと、「営業して求人をもらう」ことについてはプロ。
「あなたの業界のプロ」でも「転職のプロ」でもない。
当たり前だけど、転職サイトを運営する会社に新卒で入社して、一度も転職したことがない人もいる。
ただ、転職サイトに勤めている人は、多少だけど情報を持っている可能性がある。
A社は退社する人が多く人手不足で困っているとか、新規事業をやるとか。
どんな事情があるかはスカウトメールだけでは分からないけど、一読してみる価値はあると言える。
もし興味がある会社があれば、担当者に連絡して「この会社はどんな事情で求人を出しているですか?」とか「過去にどれぐらい採用されているですか?」などなど聞いてみるのもあり。
【余談】メールの送り主が人物名になっていても自動送信メールの可能性あり
ちょっと余談。
転職サイトのメールで良く見かけるのが「高橋洋子」「田中幸子」とか名前で送られてくるパターン。
これって人物名だから担当者がくれたメールだと思うよね。
けど、そうとは限らない。
自動送信メールを見ないのは、オレだけじゃなく多くの人が見ていない。
その対策として「人物名で送ったら返事がある確率が増えるんじゃない?」という発想を思い浮かべる人もいる。
付け加えるなら「こいつ30過ぎの男だから女性の名前で送ったら食いつきあるんじゃないか?」と思い女性の名前を使ってくる。
(少なくても私のところに来るメールは必ず女性の名前)
「ぐふふっ。メールの相手は女性だ。もしかしたら・・・」って思うか?
「人をバカにしてんのか?」って言いたくなるレベル。
もしくはパソコンに女性の名前付ける趣味でもあるのかな?
(でも世の中には引っかかる男がいるんだろうなぁ・・・。)
だからメールの名前で”自動送信メール”か”転職サイトの担当者”からのメールかは、判断できない。
どうやって見分けるかは簡単。
所詮、自動送信メールはフォーマットが決まっている。
定型文か人がメールを書いたのかどうかは見ればすぐ分かるよ。
もし定型文っぽく担当者がメール送信してきたら、その程度の採用確率ってこと。
企業の採用担当者からのスカウトは熱い
3つ目は会社の採用担当者からのスカウトメール。
このスカウトは一番見逃してはいけない。
企業は多くの人を面接するとそれだけ時間が取られる。
だから書類選考で落とそうとする。
その企業側がスカウトしたってことは、あなたの職務経歴をよく読んで検討した結果としてスカウトして来ているんだ。
この場合、書類選考はスルー。
いきなり面接や筆記試験。
だって職務経歴や自己PRを転職サイトに書いたのに、読んでなくスカウトしたら失礼な話だからね。
そのメールの見分け方も簡単。
「◌◌会社の人事担当の加藤です」みたいな紹介があるし、
内容は「ぜひ面接でお会いしたい」等の内容が書いてあるからね。
このメールは書類選考を通過したのと同じだから採用確率は高い。
だから、すぐに「その会社に行くべきか?」を検討して返事した方が良い。
(もちろん必ず採用されるわけではない)
転職サイトから来るスカウトメールの3パターンまとめ
転職サイトから来るスカウトやオファーのパターンは3つ。
一番ドキッとするのは企業からのメール。
転職というのは採用人数が決まっていて決め切られたら終わってしまう。
だから出来るだけ早く返事しないとって思うからね。
だから転職を決意したら「どんな会社なら行くべきか?」という判断基準を作ることが大切だよ。
でも、転職の経験がない人はその基準を作るのが難しい。
いくら給料は30万円以上欲しいって基準作っても、そんな会社が希望の職種に存在しなかったら意味がないからね。
そのためには多くの求人を見る事。
そしてその業界の給料の相場を知る。
通勤範囲(転勤)を決める。
もちろん仕事の内容も。
職種の幅が狭い業界を希望している人は、類似の業界からもスカウトが来る可能性があるから、できるだけ「その場合どうするか?」を考えておく。
スカウトメールが来てから慌てるじゃ遅い。
慌てて決めて、入社後に後悔してはいけないよ。
スカウトなんぞ待ってられない人へ
ここまでスカウトについて書いたけど、今まで何度か転職をしたがスカウトやオファーを待ったことはない。
スカウトが来たら嬉しいし急いで検討するが「いつ来るのか?来ないのか?」も分からんのに待てますか?
大変だけど自分からいろいろ調べてでも積極的に情報を取りに行った方が早い。
もし「スカウト機能があるからこの転職サイトに登録しよう」と思っている人がいたら、多くの期待はしてはいけない。
学生時代は先生や周りの友人を見ながら、なんとなく大きく道に外れないようにすれば良かった。
会社でも上司や先輩を見てマネしていれば、なんとかなった。
けど、転職は誰も手をつないで歩いてくれない。
自分で決断し自分で歩く。
たぶん人生に何度かある大きな決断のひとつだと思うんだよ。
その大きな決断が「待ちの姿勢」で良いのだろうか?
そう考えるとスカウトは期待せず「あればラッキー、良いオファーなど無くて当たり前」と思った方が良い。
より良い有利な条件を選びたいなら、自分の足で探すこと。
積極な行動こそが選択肢を広げる条件だよ。
おさらい
- スカウトメールで「企業の採用担当者」から来るメールは見逃すな
- スカウトは突然来るから焦る。予め希望の条件を考えておこう
- スカウトに頼らず自分で探せ。積極性こそが有利な条件を勝ち取る条件