私は学歴が低く転職回数が多いので書類選考ではよく落とされた。
けど面接は自信があってわりと内定率は高い。
その理由はなんだろう?と考えるとやはり準備だと思う。
こんな質問したらどんな回答するかな?を繰り返し、予め回答を用意する。
自分の言葉で、できれば体験談を交えながら回答を用意している。
面接とは形式。
質問される内容はセオリーがある。
8割~9割の質問は予測できる。
特に転職の面接の場合は大きく分けると3つの種類になる。
- 自分の過去に対する質問(前職の経験や体験談)
- 自分のスキル、能力に対する質問(もしくは自信がある能力)
- 未来への質問(会社に入ったら何をしたいか、何が出来ると考えているのか)
言葉は幾万通りであり角度は違うが、質問された内容を振り返るとこの3種類。
ただし・・・テスト的な要素を入れてくる会社もある。
この質問に答えられず、面接中にもかからわず黙ってしまった。
あまりの空気の痛さを今でも思い出すときがある。
【体験談】面接で答えられず黙った質問とは
応募した会社はものづくり系で大企業に分類されるような大きな会社。
面接官は40歳と50歳ぐらい2名。
メインで話していたのは40歳ぐらいの人。
面接の中盤、前職の仕事内容の質問を受けいて感触は悪くなかった。
いや、むしろ雑談に近いような良い雰囲気であった。
そこにほとんど話さなかった年配の面接官が、突然自分のポケットから何かを探しだしテーブルの上に置いた。
出てきた物は何かの部品。
「え?」と思い年配の面接官の顔を見ると「いくら?」と言われた。
戸惑って「はい?」と聞き直すと「これいくらだと思う?」と。
この部品が何に使われているか、さっぱり分からん。
もしこれがフライパンなら「自分が買うような値段だと2000円ぐらいですかね」と答えられる。
おおよその相場が決まっている。
しかしこのような部品では生産数によって値段は何倍も違う。
年間100個しか作らないのか、それとも1万個作るかで作り方も異なる。
なので私は「生産数はどれぐらいですか?」と聞くと「いや、いいからいいから、これいくらだと思う?」と。
この時点で少しパニック。
え?いいから?って・・・どういうこと?
私の中では「いくらか当てなくてはいけない、でもそんなすぐに?どうしよ」とおおよそ10秒ぐらい固まってしまった。
人と話していて10秒の沈黙は恐ろしいぐらいに長い。
もしかすると10秒と感じただけで、5秒ぐらいだったかもしれないがそれでも長い。
答えられない私を見て年配の面接官は「いや、やっぱりいいや」と言われた。
そこから面接の空気は重い。
面接の後半は何を言われたのか、何を答えたのかよく覚えていない。
面接の結果は不採用。
【余談】この部品の値段予測
「この部品の値段はいくら?」というのは、ものづくり業界ならではの質問。
ものづくり業界で転職する人もいるだろうから、後々になり思った自分なりの正解を書いておく。
この部品の値段・・・正確には分からない。
正確に知るためには、生産数や寸法精度の厳しさなどが、分からないと答えようがない。
それでも今の自分であれば「予測ですけど50円ぐらいですかね」と答えただろう。
そう答えると面接官は「なんで50円だと思ったの?」と返してきたと思う。
きっと面接のポイントはここ。
今の自分であればこんな回答する。
極端に生産数が低い場合を除けば、形状から考えるとこの部品はヘッダー加工で作られていると思います。
(ヘッダー加工とは棒状の物に圧力を加えて変形させる塑性加工のひとつ。ボルトなどに使われいる工法)
球体の部分を良く見ると機械加工も加えれています。
ヘッダー加工と1工程の機械加工と考えるとおおよそ20円~80円ぐらいであろうと考えます。
この値段の幅は生産数や部品の精度によって変化します。
そのような条件が分からないので平均の切りが良い数字として50円と答えました。
値段はピンポイントで当てることはできない。
値段が近い方が信憑性は増すが、それより大切なのは「いかに根拠をもって説明できるか?」
きっとそれが質問の意図だったと後になって思う。
答えられない質問、あなたならどうする?
長くなってしまったがここから本題。
もし面接中に分からない質問がきた場合、あなたならどうしますか?
面接の質問の中には予測ができない質問もある。
ましてや面接は緊張する場所。
冷静になり考える時間があれば「あー、こうやって回答すれば・・・」と思えることでも、即興で答えるは難しい。
回答が浮かばい場合、どう対応すればよいのか?
考えられるパターンは3つ。
1つは適当に当てずっぽうで答える。
奇跡が起きれば当たらないわけではないが・・・まぁ当たるはずがないよね。
2つ目は政治家や官僚の逃げ答弁する。
逃げ答弁とは国会などで行われる、質問の意図とは別の回答すること。
3つ目は「分かりません」と答える。
ではこの3つの中でどれが採用される可能性が高まるのか?
それは「分かりません」だと思う。
仕事というのは分からず答えられない質問が来るのが日常。
それが社内であれ、お客様であれ、適当に答える(当てずっぽう)ことは信用を失う。
そして逃げ答弁、これはこれで問題。
官僚が逃げ答弁を使うのは、審議の時間が決まっていて、その時間をやり過ごす事が目的。
面接は時間が経過させるのが目的ではなく、面接官が納得できる回答をしないと意味がない。
そう考えるとベターなのが「分かりません」
ただ「分かりません」に少し色を加える工夫があるのがベスト。
その色とは
私の中で回答を持ち合わせておりません。
申し訳ありません。
しかし、今の質問を受けて回答できないということは、私が仕事を行う上で意識が足りなかったと反省しなければいけないと感じました。
御社に採用が決まっても、決まらなくても今後の課題にしたいと思います。
どうしても答えられない質問を受けたとき、こういった回答することがスムーズに出来ればと後悔。
面接で見られていたのは対応力+α
後々になって思うこと。
的確な回答を持っていない場合「私の対応力と人間性を見られていたのではないか?」ということ。
予め答えを用意することも対応力だが、用意できなかったとき、どのように対応するかも対応力。
そして誤魔化さない、ウソつかない、その上で精一杯の対応する、これって人間性。
プラスに考えれば、答えられない質問とは人間性をアピールするチャンスではないだろうか。
面接で内定が出れば、数週間には毎日顔を合わす人になる。
そう考えると人間性を求められるのは当たり前。
だったら、答えが見つからない質問がきたときは、人間性をアピールするチャンス。
コツは素直さと前向きさ、これしかない。
少なくても適当な返事をする人や誤魔化そうとする人より、一緒に働きたい人だと思いませんか?