面接で「当社以外に受けている会社はありますか?」って質問はどう答えるべきか?について。
この質問は中途採用でも新卒採用でもあるある質問。
自分も何十社の面接を受けたけど、この質問される確率は7割以上かな。
例えば「他にも多数の会社を受けています」と言えば「本当に当社に入社したいの?」って思われてしまう。
逆に「当社以外は受けておりません」って答えると「あからさまでウソっぽいな」って思われるかな。
考えれば考えるほど正解がない。
今回はこの質問に対する世間で流れる回答例と、今までの経験から導いた答え方について伝えるよ。
一人の転職経験者の体験談として聞いてくれ。
「御社以外に5社受けています」という回答がベストという嘘
困った時に頼りになるのがインターネット。
転職関連のサイト見て「弊社以外に応募している会社はありますか?」について調べてみた。
その結果『「御社以外に5社受けています」と答えましょう』って書いたあるページが多い。
ここには但し書きがあって「御社が第一志望ですと付け加えましょう」と書いてある。
要は5社受けている事実を「第一志望」という言葉でフォローすることが正解です、ってこと。
なるほどね。
逆に「御社しか受けていません」は失敗例として紹介されている。
理由は「離職中であれば不自然だと感じる採用担当者もいます」と書いてある。
なるほどねっておい!これはウソです。
この文言が書いてあるページをよく探ってみよう。
決まって転職エージェントが作る転職サイトだったり、転職を推し進めようとするページだから。
そもそも「御社しか受けていません」をNGとする理由もおかしい。
「離職中であれば不自然だと感じる採用担当者もいます」って「あれば」とか「も」といった感じでだいぶ濁してるよね。
転職エージェントは転職者が採用になって初めて契約金が発生する仕組み。
採用を検討している段階や不採用では利益は出ない。
転職希望者に一社づつ応募されてたら、いつになっても現金化出来ない。
非効率なんだよね。
だから複数の会社に同時に応募して、早く採用を決めてほしいと考えるもの。
同時に複数の会社に応募して欲しいのに「当社以外は受けておりませんって答えなさい!」って言ったら矛盾だらけだよね。
嘘を進めることにもなるし、契約している会社にも失礼。
だから「御社以外に5社受けています」って回答がいかにも良い回答かのように書いている。
転職仲介業者にとってはあなたは何十、何百といる転職希望者の一人でしかない。
でもあなたにとって転職とは人生を変える一手のはず。
だから自分で納得できる方法を選択すべきなんだ。
「弊社以外に受けている会社はありますか?」と質問する採用担当者の心理を見破れ
そもそも面接官はなぜ「弊社以外に受けている会社はありますか?」って聞くんだろう。
単純な興味本位かな?
なんて答えるか?って臨機応変さを見てるのかな?
それとも意地悪?
違うよ。
面接官は「採用を決定した場合、どれぐらいの確率でうちの会社に入社するんだろう?」って推測できる材料を探しているんだ。
例えば「今現在は5社に応募しています」と答えたとする。
5社に応募して5社全部採用になる確率は低い。
いくら優秀な人でも3社ぐらいが限界かな?
3社が内定出したとすると「うちの会社に来る確率は単純計算で33%か」って思うんだ。
採用したい人が一人でも「あと何人か面接しておいた方が安パイだな」って面接官は思う。
あなたの面接が終わったら、次の転職希望者と面接する段取りに移る。
採用・不採用の通知って常識的に言えば2週間ぐらいで届く。
遅い会社の場合は1カ月ぐらい。
どっちにしても採用・不採用の判断までには時間的なリミットがあるから、次の応募者に対して急いで面接しようとする。
これって採用に対して有利かな?
ライバルが増えるだけでちっとも有利じゃないよ。
だから採用に近づくためには「当社以外は受けておりません」が正解なんだ。
「当社以外は受けておりません」はウソっぽい?だったら説得力を持たせろ!
「当社以外は受けておりません」と答えるとウソっぽく感じる人もいるだろう。
面接官に「本当か?」って思われるかもしれない。
だったら説得力を持たせればいい。
つまりこの言葉に付属部品を付けてやること。
単純に「当社以外は受けておりません」だけを答えるより、なぜそのような手法を取るのかを答えることによって説得力が生まれる。
(みんなも説得力のある回答を考えてね)
仮に「あなたが思う定年まで勤めることが出来る会社はどんな会社ですか?」って聞かれたらチャンス。
パチンコだったら球入れ放題のフィーバータイム。
盛大なアピールタイムの到来だよ。
あらかじめ用意しておいた、その会社の特徴をさりげなく述べて採用に近づこう。
「当社以外は受けておりません」という発言に加えて「生涯勤めたい希望会社とうちの会社はマッチしているな」と思わせることができれば勝ち。
面接官の心理としては「採用通知を出したら蹴られることはないな」って思うんだ。
もしあなたが合格点である70点を超えていたら、次の人を面接する必要もない。
次の人が90点の可能性もあるけど、5人連続で50点の可能性もある。
「だったら次の面接をセカセカせずに70点でいいかぁ」が面接官の心理。
同じ会社に転職希望しているライバルを強制的に減らすことが出来るんだ。
これってあなたにとって得?損?
言うまでもないよね。
そもそも論。あなたは志望動機になんて書いてあるのか?
100歩ゆずって「5社採用試験を受けています」が正解の回答だったとする。
皆さんは志望の動機になんて書いてありますか?
おそらく志望の動機には、その転職先の商品の魅力やその会社の社会的な貢献度、お客から見た期待値の高さ、などなどが書いてあるのではないか?
その志望の動機は「御社以外に5社受けています」という発言と矛盾しないだろうか?
言っている事が逆さまになっていないだろうか?
矛盾があったら「何が本当のことか分からん」ってイメージを持たれるだろう。
言っている事と行動が伴わない人をあなたは信用できますか?
矛盾を抱えている人物をあなたは採用したいと思いますか?
まぁ無理だよね。
ってことはだよ。
矛盾を解消するため、志望の動機をどこの会社でも当てはまるような書き方しかできなくなる。
そんな志望の動機を書いて書類選考が通っても面接で「他にも同じような会社はたくさんありますが、なぜ弊社に希望されたのですか」という質問の矢が飛んでくる。
はたしてこの矢を矛盾することなく避けることは出来るのか?
すまんがオレにはそんなテクニックはない。
転職は「下手な鉄砲も数撃つな」不採用の数を増やすだけの作業
新卒の時に就職サイトであった一括エントリーというやつ。
就職サイトに載っている特定の業種に対して、まとめて応募する方法ね。
たしかに同時に処理できるという意味では効率的。
けどこれは採用率を下がる行為でもあり非効率とも言える。
あれをやって「もう50社も落ちたわぁ」って友人にいた。
そりゃそうだろって。
クラス全員に告白すれば誰かしらOKして貰えると思うのか?って。
しかも誰かしらにOKもらえたらそれで嬉しいのか?
で、その人と結婚するの?
転職も基本は同じ。
一社に対して慎重に狙いを定めて狙撃しないとなかなか採用の確率は高くならない。
逆に言うと狙いを定めれば採用の確率は上がる。
おれの場合、志望動機はもちろん自己PRも職務経歴書の大半をその狙いを定めた会社専用に書き直す。
これを同時に5社に行うのはまず不可能。
そんな器用で仕事出来る人は、苦労もしないで転職できてるよ。
少なくてもおれが面接官をしていた時に「御社以外に5社受けています」って答えたら間違いなく不採用だよ。
この言葉は面接においてはタブーであり、なんのメリットも生まないよ。
おさらい
- 「御社以外に5社受けています」と答えると志望の動機と矛盾する
- 複数の会社を受けてるとバレると面接官は次の人を探し出す
- 転職の基本はスナイパー。その会社を落とすためには?を必死に考えろ
- 行動と言動が矛盾して信用されるはずがない。