会社に退職の意思を伝えるとそのうち同僚にバレる。
そうすると必ず聞かれる言葉がある。
それは・・・
「ねぇ。転職先って決まっているの?どこの会社?」
「内定もらっている?」
上司にも同僚にも何度も聞かれことになる。
こんな質問されたら、皆さんはどうのように答えますか?
正直に転職先を言いますか?
それとも嘘を付いてごまかしますか?
今回は同僚から聞かれる「転職先どこ?」に対する対応策と失敗談について。
興味ある人は読んでってくんさいな。
会社の人から転職先を聞かれる意味って?
現在の会社の人が、転職先を聞く意味ってあるんだろうか?
税金の関係?
それとも雇用保険の関係?
何しからの事情があるのではないだろうか?
その答えは・・・「意味なんてありません」だよ。
税金も雇用保険も転職先の会社名も職種も何にも関係がない。
では「なんで聞くのか?」って話。
それはただの興味本位なんだよね。
「若い人」「年配の人」「転職を考えている・考えていない」に関係なく「うちの会社からどこの会社なら採用されたんだ?」って気になってしまうもの。
ましてや同業種であれば、知ってる会社かもしれない。
きっと皆さんも気になった事があるのではないだろうか。
とは言っても、次の会社名を言うことにデメリットも・・・
ではでは、現在の会社の人に次の会社名を言うことにデメリットはなんだ?って話。
もしかして「転職先に連絡され嫌がらせとかされるのか?」と心配になる人もいるだろう。
これも普通は何も起こらない。
そりゃ、よほどの恨みを買っていれば話は別だけど。
まぁ、問題あったとしても影で噂されたり、陰口叩かれたりする程度。
その程度であれば何の影響もない。
そう思っていた。
が・・・。
安易に考え一度だけ転職先を同僚に伝えた事がある。
これが予想外の出来事に・・・
飲み会で口をすべらせた私の失態【体験談】
ここからは体験談。
もう6年ぐらい前の話。
その当時は働きながら転職を考えていた。
30歳を超えいたせいもあるんだろう。
はたまた会社を見る目がこえて欲張りだったのかもしれん。
この転職活動は想定した以上に苦労した。
どうにかこうにか、ある程度希望に沿った会社から内定をもらった。
そんな時に会社の同僚から飲みの誘いを受けた。
「わり。送別会の日に予定があって行けないんだ。穴埋めじゃないけど数名で集まって飲み会しないか?」って。
私は気軽に「あ、いいですよ。なんかすいませんね」と答えた。
飲み会の当日。
数名で集まり飲み会が始まった。
最初は思い出話に花を咲かせた。
しばらくすると案の定というべきか、先輩から例の質問があった。
「そう言えばさ。次の会社って決まっているんだろ?どこよ?」
いつもの自分であれば言葉を適当に濁す。
しかし、酒の勢いもあったのだろう。
送別会に予定が入り来れないメンバーが集まってくれた、そんな感謝の気持ちもあったのだろう。
そこに加えて、苦労した転職だったから少し浮かれた気持ちもあったのかも。
「え?次の会社っすか?会社の人に言わないで下さいよ」
「言わない。言わない」
「えーーと、三共精密工業です」(ちょい仮名)
「ん?三共精密???あれ?聞いたことあるな?」
「そうなんですか。まぁ、どこにでもあるような会社名っすからねぇ」
「・・・ちょい待って。おい!佐藤!」
先輩は急にちょっと向こうに座っていた佐藤さんに声を掛けた。
「佐藤さー。そう言えばお前の前の会社って・・・。三共精密って名前じゃなかったか?」
佐藤さんはこちらで会話がどんな話をしていたのか知らない。
そんな佐藤さんがこんな発言をした。
「あ、オレの前の会社の話っすか?そうっす、三共っす。あの会社、入社して4ヶ月で海外行けって言うから辞めてやりましたよ。まじクソっす。」
・・・。
・・・。
オレの転職先の話をしていた周りの数名が凍る。
ガッチガチに凍る。
新事実・・・・。何のこの展開。
酔っ払っている先輩が続ける。
「三共ってどんな漢字だっけ?」
すると佐藤さんが
「えーと、たしか・・・漢数字の「三」に、共存の「共」で「三共」ですね」
ビンゴ。
ビンゴゲームは一切やってないがビンゴです。
縦も横も斜めも全部そろってます・・・。
オレは心の中で「もしかして、やべー会社に入社しようとしてんじゃん!」と思った。
でも、周りを見ると固まっている人がいる・・・。
ショックを受けながらも・・・とっさにウソを付いた。
「あ。じゃ、違いますね!オレの転職先は、参加するの「参」に、教育の「教」で「参教精密」ですから!」
「・・・あー、なんだ!びっくりさせんなよ!違うのか!わっはっはっは」
先輩の勘違い的な雰囲気になり、痛いほど冷たい空気が温帯低気圧に変わるのが分かった・・・。
そして私は心の中で「参教精密?そんな怪しい宗教団体みたいな会社名があるかよ」と呟いた。
とっさの出来事とは言え、自分が知っている漢字の少なさとアドリブの効かなさに泣けた。
その後・・・飲んでも浴びても、まったく酔うこと無く数時間後、帰宅することになる。
家に帰ると冷静になり・・・今日って送別会だよな・・・オレ会社辞めるしかないよな・・・そんな言葉が酒と一緒に頭の中をグルグルと回った。
良くない噂がある会社。入社したのか?辞退したのか?
送別会で良くない話を聞かされた会社。
結局その会社には入社した、というか、せざるえない。
というのも送別会から次の会社の入社までは1ヶ月もない。
期間的にどうにもならん。
必死に転職活動し、ようやく内定を掴み、そして会社に退職の意思を伝え一段落。
ちょっと浮かれた大きな波は止めることができなかった。
けど入社前も入社後も気が重いのなんの。
なんせ、入社後すぐに海外飛ばされる可能性高いからね!
ものづくりにおいて先進国への海外転勤は少ない。
人件費が高い国ではなく、たいていは発展途上国。
僻地確定。
そんなこんで、嫌な気分を抱えながら転職することに。
結局、転勤の声は掛からず。が、しかし!
転職して数カ月。
結局、海外転勤の話しはなかった。
では、飲み会で同僚が言っていた「入社4ヶ月で海外行けって」という言葉は嘘だったのか?
たぶん嘘ではないのだろう。
嘘を付く理由がない。
推測するに同僚が入社したのは8年前。
8年も経てば会社の状況も体質も変わっていても不思議ではない。
けどね。
入社する前も後もずっと怯えていたわけ。
8年前の古い情報に。
例え8年間、まったく企業体質に変化がなくても・・・あのときのオレには、入社以外の選択は取れなかったと思う。
他に選択ができない、だったら惑わす情報なんていらん!
「転職先を言うことにデメリットはない」って思っていたけど、ないわけじゃなかった。
「転職先が決まっていない」と言うことにもデメリットが
転職先が絶対にバレない方法がひとつ。
それは「転職先はまだ決まっていません」「応募しているが内定がもらえていない」と嘘を付くこと。
決まっていなのに聞き出す事は不可能なので、100%言わずに済む。
けどこの方法はオススメしない。
というのも、転職先が決まってないと言うと、スムーズに退職するのって意外と難しい。
納期が決まっていない仕事って、ズルズルと先送りになり「結局やっていない」って経験ありませんか?
それと同じ様に退職日を明確にしないと、ズルズルと退職日が伸びてしまう。
「次に働く会社が決まっています」と伝える事で退職日は明確になり「いつまでは辞めないで」というやり取りもなくなる。
ここで下手にウソを言うと、転職先からは「いつ入社できるの?」と言われ、現在の会社からは「転職が決まってないなら退職日は融通効くよね?」という板挟みに合う。
これって辛いよ。
嘘も方便ということわざもあるが、軽い気持ちで付いたウソは更にウソを重ねる羽目になる。
転職前に余計な力を使わず、次の会社に集中した方が賢い選択だよ。
転職先を聞かれたら言わない方が良い?
「それとも言わないか?」
これは状況による。
おさらい
- 現在の会社に転職先を教える必要はない
- 誰かに気を緩めたら最後。全員に伝わると思え
- 転職先を伝えた方が良い場合とは、転職後にメリットが生まれる場合のみ。