求人を見ると必ず給料には幅がある。
例えば「基本給18万~25万円」とかね。
これって一体いくら貰えるのか?と気になるよね。
同時に年齢にも幅がある。
「実務経験2年以上。年齢25歳~30歳まで」って感じでね。
良くも悪くも日本は年功序列。
年齢制限が「25歳~30歳」で給与の幅が「18万~25万円」の場合、自分が25歳であれば給料も一番下の18万になる可能性が高い。
(学歴によっても違うと思うが)
では30歳であれば、上限値の25万円貰えるのか?かと。
まぁ、貰えないと思った方がいい。
仮に25歳で入社し18万円の人が30歳で25万円になるためには、年間1万4千円づつアップしなければならない。
もし60歳まで働くと月給72万を超える。
普通の仕事では年間5000円アップする会社も少ないのに、異常な数字だということが分かるだろう。
昇給がすごく高い会社(職種)で、役職手当がついてギリギリのラインじゃないかな?
じゃ、なんで上限を25万円って書いてあるかというと、魚を釣るために旨そうな餌を投げているんだよね。
外に向けて格好つけるは転職者だけじゃなくて、企業側も一緒だよ。
「そんなもんだろう」って思っているから、転職の時に給料に対して交渉したことがない。
そもそも給料の下限値が生活できないレベルであれば応募しないし、「下手に高い金額を言ったら落とされるんじゃないか?」ってビビったのも事実。
だから履歴書の給与の項目にはいつも「御社規定に準ずる」と書いている。
そして面接でも、高い確率で給料や年収の話になる。
「希望の年収はありますか?」
「前職ではどれぐらいの年収だったのか差し支えなければ」といった感じで。
この質問も「大幅にふっかけるとやばいんじゃないか?」と思ってしまう。
ましてや給料の幅の上限を伝えて、下手げに期待値が上がると地獄が待ってるような気もする。
けど、友人のひとりが転職したときに面接で給料をふっかけたんだ。
しかも求人に書いてある給料の幅のMAXまで。
その結果どうなったのか。。。
面接で給料をふっかけた友人のスペック
年齢は27歳。男性。
一応、4大卒。(人のことは言えないが、大した大学じゃない)
前職の会社はおもちゃを製造する会社に勤めていた。
仕事の内容はプログラムや電気を使っておもちゃを開発する。
退職理由は一族会社によくある話だが、素人に近い社長の息子が社長になり嫌気が差した。
それが退職した理由。
そして新しい会社へ転職することになる。
ふっかけた会社はどんなところ?
友人が見つけた新しい会社はこんな感じの仕事。
職種はプログラマーの派遣会社。
派遣会社と言っても雇用形態は正社員。
入社後に別の会社へ出向し、仕事するパターンの会社。
いわゆる常用型エンジニア派遣と言われる仕事。
前職のおもちゃ系のプログラムではなく、銀行系などのシステムを作る仕事。
だから同業種の転職のように見えて、仕事の内容はぜんぜ違う。
求人にあった給与は19万~26万円。
年齢制限は20歳~30歳。
友人の年齢は27歳だから、さすがに一番下の19万はないだろうけど、妥当に考えてば22万~24万円ぐらいだろう。
だが面接で友人が希望した給料は26万円。
まさかの上限値MAX額。
履歴書にも「希望の給与:26万円」としっかり書いてあったし、面接でもはっきり希望を伝えたらしい。
根性あるよね。
前職が近いと言っても必要な知識が違うだろうから、即戦力にはなれないと考えるのが普通かと。
友人は前職では昇進していて、基本給プラス役職手当で25万円だった。
「派遣会社に行くデメリットを考えたら妥当だ」というのが友人の意見。
気持ちは分からんではないが、デメリットを感じているならそもそも応募すんなよ。とツッコミたくなる。
やりすぎか?給料をふっかけた結果は?
数週間後に友人に会った時には、なんと内定をゲットしていた。
しかも基本給は希望通りの26万円。
内定を貰えるとしても、給料は希望通りにはいかず交渉があると思ったら、それもなし。
友人と私で「まじか?」「まじだ」のラリーが何度かあった。
給料を交渉するデメリットも
派遣会社は入社後すぐに出向先に行くから、別の会社へ出向している同僚とは顔を合わす機会がない。
顔を合わすときはイベントがあったときのみ。
友人が入社して数ヶ月後に忘年会があった。
その忘年会で隣になった人は、年齢は1つ上、入社した年も1年先輩。
その人と会話の流れから給料の話になり、面接でふっかけたことを忘れいた友人は自分の給料を言ったらしい・・・。
その先輩の給料は23万円。
先輩は年齢は上で、入社歴も長いのに3万も下。
その先輩は履歴書に「給与:御社の規定に準ずる」と書いた。
それから、顔を合わせてもギクシャクする関係が続いているらしい・・・。
転職の時には給料を交渉しふっかけるべきか?
こっからは個人的な意見ね。
友人は給料をふっかけても内定を貰い、希望通りの金額を貰うことが出来ている。
けど、これは派遣会社という特殊な環境だからじゃないかな?って思うんだ。
同じ会社で歳も社歴も少ない人が、自分より3万円も多くもらう人がいたらどうする?
普通はモチベーション下がるよね?
辞めてやろうか!って思うよね?
派遣会社は別の会社へ出向している人とは顔を合わせない、という特殊な環境だから成し得たって思う。
もちろん転職するからには、絶対に給料を上げたいと思う人は、はっきり伝えるべき。
転職は給料も含め環境を変える方法のひとつ。
けど、不採用になる確率も高くなると思うんだよ。
年齢も職歴も大して変わらない人が「御社規定に準ずる」と書かれていたら・・・。
我々が1000円でも安い家電を探すとの同じように、会社も安く人を雇いたいのは同じだよね。
けど「いくらでも構いません」と謙虚ぶったり、安売りしすぎるのは間違いだと思う。
仕事を生きがいにしてもいい。(私は全く生きがいではないが)
仕事を趣味にしてもいい。(私は全く趣味には出来ないが)
そこは個人の自由。
けど、仕事をする一番の理由は金を稼ぐだことは忘れてはいけないよ。
給料の交渉は面接が終わり内定後にやれ
給料について面接で詳しく聞けるのか?って言われたらなかなか難しい。
高い給料を要求すると不採用になる可能性があるから難しい。
けどお金は大切だしモチベーションにも繋がる。
では、どのタイミングで聞くのがベストか?
それは内定をもらった後だよ。
採用までのルートは「書類選考→筆記試験(適性試験)→面接→内定」という道を歩く。
この中で「書類選考→筆記試験(適性試験)→面接」は、会社側が次のステップに進ませるかどうかを判断する期間。
そして最後の内定後に「本当にその会社に入社を希望するか?」の判断権を持つのはあなた。
内定後に必ず入社しなければならないルールはない。
つまり内定後は初めて会社と対等な立場で話すことができる。
その転職者側が有利な立場を会社はとても嫌う。
だから「内定となりました。入社の方はどうしますか?」って焦らせる。
給料も待遇や条件を伝えないまま焦らせる。
会社側からすると「もし内定辞退されたら次の人に連絡をしないといけない」という立場にあるからその気持は分かる。
けどね。
内定後に条件を聞いていないばかりに、またすぐに転職するというのは、あなたにとっても会社にとっても不利益でしかないんだよ。
だから「不安に思うこと」「聞いておきたいこと」はしっかり聞くべきだよ。
その詳しい話は「転職の面接で給料のことを聞くと失礼なのか?面接官としての回答」を参照して。
おさらい
- 給料をふっかけると給料が高くことはあり得る。
- ただし内定に影響することも考えろ
- 給料の交渉するときは内定後。つまり対等な関係になった後だ