転職したら試用期間の給料が7万『僕は何を信じればいいですか?』

転職するとほんどの会社に試用期間というのがある。

試用期間に何をするかのか?
それは会社が採用した人材に適正があるか見極めるテスト期間。
期間は3ヶ月がもっとも一般的だが、長い会社では半年ぐらい。

テストって言ったらドキドキする人もいるだろう。

テストに不合格になったらクビになるのだろうか?
嫌われたら解雇なんだろうか?

そんな心理になってもおかしくない。

この心理になってしまうのは理解できるが、実はよくない状態。

それは臆病になり何も言えなくなるから。
その心理に付け込む会社もあるんだよ。

今回は友人を実例に、試用期間について揉めた話を書いていくよ。

「そんな会社もあるんだなぁ」「自分だったらどうするかなぁ」なんて考えてみてくれ。

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ある保険会社へ転職した友人の話

友人は大学を卒業し、住宅販売の営業の仕事をしていた。
住宅販売の営業ってキツイ環境の会社が多い。

例にもれず友人の会社も厳しかった。
1ヶ月のノルマを達成できない人は、翌月の土曜日は毎週出勤になった。

友人は彼女が出来たばかりで、意地になり成績を伸ばし続けた。
その結果、わずか一年で支店トップどころか関東でトップまで登り詰めた。

けどね。

世の中そんなシンデレラストーリーなんて、ほとんどなく当然ながら無理をしていたんだよね。

昼飯抜きで営業を行い、深夜11時まで仕事。
土曜日を休む代償として、これを週に5日繰り返さないとならない。

彼女と会うという目標のためならと、鬼になって仕事していたんだよ。
(それでもすごい事だけど)

当然ながらこれを継続することは難しい。
彼は3年後、「転勤と同時に部長まで一気に昇格させる」という立場を蹴って退職した。

転勤したら彼女と会えないから、彼にとっては目標を失ったんだよね。

転職を決意して、目指した職業はは保険会社。

保険会社と言えばどこでも大手企業で、小さな会社なんてない。
簡単に内定を取れる会社なんてないのだろう。
友人もなかなか採用にはならなかった。

書類選考、1次面接、2次面接を通過しようやく内定をもらった会社。
それはア○○ックという会社。
テレビCMもバンバン流れている大手企業である。

内定を取り嬉しくて電話を掛けてきた友人の声は、子供のようだった。

転職って一社目ですんなり決まる人もいる。
そして何社も受けても採用にならない人もいる。

何度も不採用通知が来ると、誰だって心が折れそうになるもの。

実はこれが負のスパイラルになる。

転職でいちばん大切なのはスキルや能力や経験ではなく自信。
転職いうのは営業や販売の仕事と共通点がある。

自信がない声で「こちらの商品の方がよい可能性もあります」と言っても誰も買わない。

逆に嘘でも「だったらこちらが商品がオススメです」と言い切った方が売れる。

買う人って迷っているんだよ。
ある意味では背中を押して欲しいから、店員さんに声を掛ける。

転職も同じで自信がない人を採用しようとは思われないんだ。

友人も連続の不採用で自信がなくなっていた分、喜んでいたのだろう。

試用期間に入って7日目。伝えられる真実。

友人は内定をもらった会社へ入社した。
同時に4人の転職者がいた。

入社して7日目に説明会があり会議室に呼ばれる。
転職者4人で部長の話を聞くことになった。

会社の事や色んな話を聞くうちに、ひっかかる言葉に出会う。

それは試用期間の月給が7万円という事。

この言葉に友人は反射的に食って掛かった。

「あの。すいません。試用期間は給料が7万円ということを聞いてなかったのですが」

「あぁ、そう。面接の時に聞かなかった?7万円なんだよ」

「すいません。生活が出来ないんですが」

「たった3ヶ月だよ。なんとかなるよね?」

「まぁ友人に頼めばお金を借りれると思うのですが、そういう話でなく、なぜ事前に話がないのですか?」

「事前に?入社初日に就業規則を渡したろ?書いてあるだろ?」

「まだ読めていません・・・」

「そりゃ君が悪いよ~」

「・・・。・・・。辞退します」

「はぁ?」

「会社を辞めます」

「何を言っているんだ?」

「だから会社を辞めさせて頂きます」

「ふざけんなよお前。そんな勝手がゆるさんのか!だいたいお前を採用するために何人の人を蹴ったと思っているんだ!」

「それは知りません」

「知りませんじゃねぇーだよ!だいたいお前はこれから物を教わる立場だろうが。生意気言ってんじゃねぇーよ!」

怒鳴られ友人は言い返せなくなった。

しばしの沈黙。

その後、友人が口を開く。

「申し訳ありませんでした。
私は教わる立場なのに生意気を言いました。

ここに入社させてもらう前に複数の会社を落ち、やっと入社できた会社です。
これから一生懸命がんばりたいと思っています。

ただ一言だけ言わせて下さい。

給料というのは働く側にとっては大切です。生活がありますから。
その大切な事をなぜ事前通達して頂けないのでしょうか?

騙している・・・そのようにしか感じられません。
だけどそう思いたくはありません。

だから教えて下さい。

ぼくは何をもって信じれば良いのでしょうか・・・」

その後、僅かな沈黙が再び訪れ友人は黙って帰宅した。

語る友人はいい年した男だ。
いい年した男だか、まぶたには涙を貯めていた。

【余談】その後友人と交わした会話

友人が熱く語り「どう思う?」と言ってきた。

「どう思うも何も、完全に違法だからなぁ。試用期間だから最低賃金を下回っても良かったら、どこの会社も試用期間を長くするよ」

「最低賃金っていくら?」

「時給700円いかないぐらいかな(当時は)」

「月給7万ってことは、時給いくらよ?」

「えーっと計算すると・・・410円ぐらいだな」

「え?410円って!」

「面白いデータあったよ」

「なになに?」

「最低賃金410円の時代って昭和60年だわ」

「・・・お前バカにしてる?」

「すまん」

そうなんだよ。
最低賃金を下回ることは違法なんだよ。
試用期間とか正規雇用とか関係がない。

違法だけど完全無視している会社もある。

もう一度言うが友人が転職した会社は大手企業。
大手企業でも結構ある話ってこと。

なぜ守らないのか?

それは罰則が大した事がないからなんだよねぇ。

最低賃金の罰則は50万円。

50万円っていうのは個人にとっては大金だけど会社にとっては少額なんだ。

そしてほとんどバレることはない。

ずっと最低賃金以下だったら訴える人もいるよ。

けど試用期間の時は立場が弱いわけ。

だから「おかしい」と思っても言える人なんてそうそういない。
言える人は友人のように退職を覚悟した人のみ。

不満に思う人は、労働基準監督署に行けば相手してくれる。
きっと罰金にはなるだろう。

けどそれを告知した人には一円の得もない。

友人のように会社を辞めた人は、まずは自分の生活だから余裕なんてないんだよね。

話が違うは金の問題じゃない。信用の問題だ

友人が採用になった会社の部長のセリフ。

「3ヶ月ぐらいなら給料7万でもなんとかなる」って言葉は正解だと思う。

友人にでも親にでも、訳を話せばなんとかなる人は多いと思う。
最悪は消費者金融に行けば、20〜30万はすぐに貸してもらえるよ。

けど金の問題じゃない。

友人の最後のセリフである「僕は何をもって信じればいいのか?」って言葉が全て。

もしかしたら会社は悪気はなかったのかもしれない。
今後、理不尽だって思う出来事はないのかもしれない。

問題は「それをあなたは信じられるのか?」って話。

きっとオレには無理だろう。

無理だけど友人のように担架を切れるかは正直分からん。

だからこそ半べそかいている友人に言ったんだ。

「やるじゃん。たまには男みせんじゃん」って。

落ち込むなかれ!あなたを採用する会社は必ずある

これを読んでくれている人って、転職し試用期間の給料が「何それ?」って思っている人なんだろうか?

簡単に「そんな会社辞めちゃえ、辞めちゃえ」とは言えないが、ひとつ言えることがある。
それは「あなたを採用する会社は必ずある」ってこと。

少なくても1社は内定をもらった実績があるのだから。

とは言っても「他に受ける会社がない」って人もいるよね。

そんな人は働く地域が限定されている人。
多くの仕事は地域さえ限定しなければ山ほどある。
けど地域を移動できない事情があったり、想いがあったりするもの。

そんな人は数年間、その会社で必死で仕事を覚える事をオススメする。
3年間、必死にやれば覚えらない仕事なんてないし、自信もついているはず。

上手くやれるのであれば、そのまま勤めれば良いし「やっぱ無理」と思う人は転職すりゃいいのよ。

転職は良い事でも悪い事でもない。
ただの選択肢なのだから、その時に選択すれば良い。

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