転職で給料(年収)は上がるのか?下がるのか?を調べで分かったこと

今回は転職にまつわる給料(年収)の話。

インターネットで「転職サイト おすすめ」で検索すると、転職サイトを評価しランキング化しているサイトに出会う。 

転職サイトの評価として必ずあるのが「給料(年収)UP」という項目。

例えばこんな表。

転職サイト・エージェント給料UPランキング

順位転職サイト・転職エージェント給料UP率
1位○○転職サイト★★★★★ 5点
2位✕✕転職エージェント★★★★☆ 4点
3位□□転職エージェント★★★☆☆ 3点

こんな感じの表。

そして口コミには、こんな言葉が並ぶ。

「私は○○転職エージェントで転職したところ年収が1.5倍に上がりました。とても親切で対応にも満足しました。」

これって本当だろうか?

本当であれば、評価5点の転職サイトを利用しない手はない。

ってことで今回は「転職すると給料が上がるって本当?」について書いていくよ。

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統計から見る。転職すると給料が上がるのか?

果たして転職すると給料は上がるのだろうか?

転職と給料の関係を調べている所は複数ある。

そのひとつは転職サイト(転職エージェント)と呼ばれる会社。

でも、転職サイトの統計データはあまり信用しない方が良い。
なぜなら、転職サイトは転職する人が減ると売り上げが減る仕組み。

もし「転職すると給料が減る」と公言すると「じゃ、転職辞めようかな・・・」と後ろ向きになる人もいるだろう。

はたして自分の会社に都合が悪い内容を世間に公表するだろうか?
調べるのだってタダじゃない。

当然、人件費が掛かるわけ。

オレが転職サイトの社長であり、社員がそんなデータを公表しようとしていたら

「お前らアホなのか?給料もらって会社に不利益なことしているのか?」

と言うだろう。

だから転職サイトの言う統計データは、簡単に鵜呑みにするのは良くない。

今回は厚生労働省が発表しているデータを見てみよう。
厚生労働省の統計データは見せ方にズルい場合はあるが、データ事態はウソはさすがにないだろう。

ではでは、転職と給料を世代別に取ったデータはこちら。

表1 年齢別 転職による給料の増加・減少割合
 年齢

増加した
(%)

変わらない
(%)
減少した
(%)
不明
(%)
「増加した」-「減少した」
(%)
20~24歳43.626.724.05.719.6
25~29歳47.120.531.50.915.6
30~34歳44.422.232.90.511.5
35~39歳43.322.233.11.410.2
40~44歳43.721.833.01.510.7
45~49歳36.223.739.30.8-3.1
50~54歳33.918.446.61.1-12.7
55~59歳28.425.245.90.5-17.5
60~64歳18.420.259.91.5-41.5
65歳以上29.214.952.93.0-23.7

このデータは5歳刻みで、各年齢で転職すると給料が上がる?下がる?分かるアンケートのデータ。

当然ながら、全ての世代に給料が上がる人も、下がる人もいる。

見てほしいのは、一番右の色分けした部分。

この部分は

「転職して給料が増えた人の割合」ー「給料が減った人の割合」

になっている。

つまりこの数字が大きいほど給料が上がった人が多く、逆にマイナスになると給料が下がっている人が多い。

見やすいように色分けした。

オレンジ色=給料が増えた人の多い年代
黄色=給料の増えた人と減った人がほぼ変わらない世代(5%以下の変化)
青色=給料が減っている人が多い世代

グラフにするとこんな感じになる。

グラフ1 年齢別 転職による給料の増加・減少割合

グラフで見ると一目瞭然。

年齢が若い人は転職すると給料が増えて、45歳を過ぎると急降下して給料が減る。

このグラフだけ見ると「若い人はチャンス!転職すると給料はアップするぞ!」と見えてしまう。

これがデータの怖いところ。

このようなアンケートを見る場合、大切なのはアンケートの内容。
 
そのアンケートはこんな7択になっている。

「あなたは転職してどれぐらい変化がありましたか?」

  1. 給料が3割以上増えた
  2. 給料が1割~3割増えた
  3. 給料が1割以下増えた
  4. 変わらない
  5. 給料が1割以下減った
  6. 給料が1割~3割減った
  7. 給料が3割以上減った

このアンケートで問題なのが「変わらない」という項目があること。
転職して給料が「全く変わらない」というのはあり得ない。

給料が100円でも増えた人は「C.給料が1割以下増えた」を選択すれば良いのに、このアンケートは「変わらない」が用意されている。

もし前職の給料が22万円で、転職したら23万円になったとする。

その場合、オレがアンケートに答える立場であれば「変わらない」を選択するだろう。

理由は1万ぐらい増えても、あまり増えたという実感はなく、アンケートが面倒くさいから。

つまりは給料が1割以下の変化は、曖昧なデータだと思うのよ。

それに皆さんは「転職して給料が1割以下の変化」って気になる?
オレは気にならない。

「1割以上給料が上がった人、もしくは下がった人の割合」の方が気になるだろう。

つまり給料20万の人が22万以上になった人がどの程度いるのか?
もしくは給料20万の人が18万以下になった人がどの程度いるのか?

最低限、1割以上の変化がないと実感はないからね。

ではでは、1割以下の変化は無視するとどんな結果になるか・・・結果はこちら。

表2 年齢別 転職による給料の増加・減少割合
 年齢

増加した
(%)

変わらない
(%)
減少した
(%)
不明
(%)
「増加した」-「減少した」
(%)
20~24歳26.947.524.05.72.9
25~29歳31.147.931.50.9-0.4
30~34歳30.345.632.90.5-2.6
35~39歳27.046.533.11.4-6.1
40~44歳30.244.133.01.5-2.8
45~49歳27.142.339.30.8-12.2
50~54歳27.238.446.61.1-19.4
55~59歳21.234.045.90.5-24.7
60~64歳12.930.759.91.5-47.0
65歳以上21.646.052.93.0-31.3

この表はひとつ前のデータとまったく同じデータ。

違う所は「給料が1割以下増えた人」と「給料が1割以下減った人」は「変わらない」に入れてみた。

同じように下記のように色分けした。
オレンジ色=給料が増えた人の多い年代
黄色=給料の増えた人と減った人がほぼ変わらない世代(5%以下の変化)
青色=給料が減っている人が多い世代

グラフにすると・・・
グラフ2 年齢別 転職による給料の増加・減少割合

どうだろう?データの見え方は違って見えるのではないだろうか?

実は給料が1割以上増えている人が多いのは、20歳~24歳のみ。
25歳以上は下がり始め、45歳を過ぎると大幅に下る。

もちろん見逃してはいけないのは「1割以下の変化しかない人」も3〜4割ぐらいはいるってこと。

けど、この結果を見て「転職すると給料が上がるから、みんな転職した方がいいぜ」とは言えない。

ちなみに転職サイトや転職エージェントのサイトには、給料が上がっている人の割合の数字が掲載されている。

最初の表1の「増加した」の部分だけ使う。

表3 年齢別 転職による給料の増加割合
 年齢

増加した
(%)

20~24歳43.6
25~29歳47.1
30~34歳44.4
35~39歳43.3
40~44歳43.7
45~49歳36.2
50~54歳33.9
55~59歳28.4
60~64歳18.4
65歳以上29.2

それをグラフにするとこんな見え方になる。

グラフ3 年齢別 転職による給料の増加割合

どう見えるかな?

きっと「転職すると給料が上がる人って多いな」って見えるだろう。

けど実際は逆。

多くの人は、転職すると給料が変わらないか、むしろ下がっている人の方が多いが実態なんだ。

数字のマジックって怖いよね。

あっぶねっ。騙されるとこだった・・・。

なぜ若い20歳~24歳の人は給料が上がるのか?

ここで逆に気になるのが、多くの世代は転職しても給料が下がっている中、20歳~24歳の人は給料が上がっているのか?

しかも1割以上の給料UPしている人が多い。

転職は「前職で学んだ事をうちの会社で活かして下さい」が基本。

経験を活かすという意味では「20歳〜24歳」という年齢は適していない。

かと言っても、経験が豊富な40代、50代になると「会社に貢献できる今後の年数が短く」また「年上は扱いにくい」という理由で転職は不利になる。

一番、転職に有利な年齢は20代の後半。
まだまだ会社に貢献できる期間が長いが、それなりに経験も持っている年齢がこの世代。
もしくは30代の前半。

けど、25歳~29歳より20歳~24歳の方が、給料が上がっているのも事実。

この差は何か?

傾向としては「20歳~24歳」に転職するって事は、入社して数年で転職を決意した人。

それだけ最初の会社選びに失敗して、「すぐに転職して良いレベル会社」に入社した人が多いってこと。

学校を卒業してニートは避けたくて、とりあえずで会社を選んだ人もいるだろう。
世間一般の給料もよく分からず、社会へ飛び出す人もいるだろう。

「20歳~24歳」の人は転職すると給料が上がるわけじゃなく、前職の給料が世間の相場より低く、それに不満を持った人が早期に転職している。

現にオレも最初に入社した給料は手取り14万円。
転職したら給料は7万も上がった。

とは言っても21万円だから、世間一般から見ると特に給料が高いと言えないよね。

転職で絶対に給料を上げる方法もあるにはある

このページを読んでいる人は、転職すると給料が上がるのか?って気になっている人だと思う。

けどね。
給料を必ず上げる方法はある。

転職って会社から「あなたを採用したい」って指名される訳じゃない。
転職者が会社を選ぶところからスタートする。

ってことは。

「今の給料より低い会社には転職しない」と決めれば、絶対に給料が下がることはない。

つまり給料を上げるか下げるのかの選択権は、採用を応募する私たち次第なんだよ。

転職して給料が上がる人はどんな人?

転職して給料が上がる人にはいくつかの特徴がある。

  1. 現在の会社の給料が世間一般の平均より低い人。
  2. 転職の適齢期がドンピシャな人(20代後半~30代前半)
  3. 全国どこでも転勤できる人。
  4. 自分のやりたい仕事より、給料を優先出来る人。
  5. 残業や休日日数の労働条件より、給料を優先できる人。

上記の5つを全てクリアーしている人は転職で給料アップできるよ。
いや、4つクリアーできる人でも、ほとんどの人は給料UPが出来るだろう。

ただ「給料だけ上がれば他は捨てることができるのか?」っという問題が残る。

多くの人の気持は「給料は出来るだけ高い方が良いが、その他の希望も捨てることはできない」だろう。

そりゃそうだよね。

家族との時間も大切だし、友人と酒を飲む時間も大切。
やりたい仕事が決まっている人もいる。

みんな給料はあげたいが、その他のバランスを考えながら転職先を決めているんだよね。

そのバランスを考えた結果、多くの人は転職した時に給料が下がっているんだよ。

給料だけを望めば、転職すると給料は上がる。

しかし転職する人の動機は給料だけじゃないって事がよく分かる。

インターネットの口コミやランキングは当てに出来ない

インターネットでよる見かける「転職サイトの給料アップランキング」

このランキングを信じて良いのだろうか?
結論を先に言うと「信じてはいけない」だよ。

100%言い切れることは、ランキング上位の転職サイトを利用して、給料が下がってても、誰も責任など取るはずがないってこと。

責任が取らないって事は、当てにはならない。

よく噂になるのが「転職エージェントが給料を交渉する」という話。

会社って当たり前だけど、給料を出来るだけ低くして採用したい。
「良いものを安く買いたい」と思うのはみんな一緒。

つまり給料を上げたい人と、下げたい人の交渉ごとになる。
忘れてはいけないのは、交渉事には必ず交渉のカードが必要になる。

「給料上げて、上げて」で上がれば苦労はしない。

これは転職エージェントのあなたの関係性も同じ。
転職エージェントにどうやって「給料を上げて欲しい」って言うの?

「真面目に頑張ります」では給料の交渉にはならん。

交渉ごとに勝つには、相手にメリットを与えるか、もしくは弱みに付け込むしかない。

そういった交渉するカードを持ち、タイミングを考えカードを切ることで、初めて有利な立場になれる。

普通の転職者が交渉できるカードがあるとすれば、それは
「給料が○○円以下であれば辞退します」だよ。

会社側が人手に困っていたら採用になるだろう。
但し困ってなかったら「不採用で」と言われる諸刃の剣。

つまりあなたが給料を上げるカードをもっていなければ、転職エージェントも手ぶらで交渉するだけ。

手ぶらの交渉は無謀とも言える。

転職エージェントの違いによって、給料の交渉力は変わりようがない。

つまりネット上にある「給料アップランキング」などは当てにはならんよ。

転職者は交渉のカードがなくても、選択のカードは持っている

転職者の多くは給料を交渉するカードを持っていない。
よって給料UPの交渉はできない。

けど、会社を選択する権利は持っている。

そして出来るだけ多くの選択肢の中から選んだ方が有利なのは間違いない。

そのために出来ることと言えば、「仕事探し」を本気でやること。
出来るだけ多くの求人から、自分の希望にあった会社を選択すること。

今から短時間でできる努力は、これぐらいしかない。

だから転職でもっとも力を入れる所は仕事選びになる。

「ここでコケたら話にならん」そんな気持ちで望むべき。

おさらい

  • 転職したら給料が上がるのは幻想だ。むしろ下がっている人のが多い。
  • 給料を第一優先し他の希望を捨てられる人は給料は上がる。
  • 交渉力とは切り札の量と質で決まる。あなたが切り札がなければ、転職エージェントも手ぶらで交渉するだけ。よって給料の交渉力は変わらない。
  • 良い条件の会社を選択するためには、出来るだけ多くの求人を探せ

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